“もちもち食感”で攻勢強化 日清製粉ウェルナ、生パスタ製品を常温・冷凍で発売

「マ・マー レンジで2分 もちもち生パスタ」
「マ・マー レンジで2分 もちもち生パスタ」

日清製粉ウェルナは、もちもち食感にこだわった生パスタ製品を開発し、2025年秋に常温と冷凍の両軸で展開する。注目は、電子レンジで2分加熱するだけで食べられる、常温保存のゆでパスタ「マ・マー レンジで2分 もちもち生パスタ」。水も鍋も不要の簡便性で即食ニーズに応え、生パスタ市場の倍増を視野に入れた拡大戦略に乗り出す。

国内パスタ市場において、まだ1割程度の構成比にとどまっている生パスタだが、日清製粉ウェルナは、家庭で簡便に手ごろな価格で楽しめれば、日本人が好むもちもち食感を備えた生パスタにはポテンシャルがあると見込む。

同日、都内で開催した新商品発表会で岩橋恭彦社長は、「猛暑や米不足、インフレといった外部環境の変化のなか、パスタマーケットは非常に好調だ。主食としてのプレゼンスが高まっている」と述べた。今秋は新市場を創造すべく、生パスタ製品の提案に注力する。

生パスタはおよそ30億食のパスタ市場のうち10%=3億食を占める。そのうち半数以上が外食で内食の割合は40%に過ぎない。もちもち食感が評価されている一方で、小売店で販売されていない、価格が高そう、といったイメージが市場拡大の障害となっていた。岩橋社長は生パスタ市場を2倍の6億食に拡大したいと当面の目標を明かした。

「マ・マー レンジで2分 もちもち生パスタ」は袋のままレンジで2分間加熱するだけ、水も不要の簡便性を備え、好みのソースをかければ1食が完成する。

これまで家庭用ドライパスタではカバーできていなかった、即食ニーズをとらえることができる新たな製品ポジションに位置する製品となる。市場が拡大しているパックご飯と対照して市場性を見込む。乾パスタやパスタソース売場での展開を想定する。

「マ・マー レンジで2分 もちもち生パスタ フェットチーネ」「同 スパゲッティ」の2品で、各内容量190g、希望小売価格238円(税込)。

常温のレンジパスタについて開発本部長の東雅文取締役は「パスタソースと連動も考えているがソース入り商品も検討中で、できるだけ早期に上市したい」との展望を明かした。

『マ・マーもちもち生パスタ』
『マ・マー もちもち生パスタ』

冷凍「マ・マー もちもち生パスタ」は従来の「超もち生パスタ」シリーズよりも麺のコシと粘りを高めてさらに、もちもち食感になった。100回以上の試作を繰り返し、食感に徹底的にこだわったという。

ポイントは①配合=厳選した小麦粉等のブレンド②製法=圧力をかけて押し出すことで麺の密度が高くなり引き締まった麺に③形状=もちもち感を感じる最適な厚みを0.1㎜単位で追求。

「マ・マー もちもち生パスタ」は「濃厚ボロネーゼ」「太麺ナポリタン」「濃厚カルボナーラ」「旨辛ペペロンチーニ」など人気メニューを中心に8品をラインアップした。麺のバリエーションはメニューによってフェットチーネ、スパゲッティ、リングイーネ、太めのスパゲットーニを使い分けている。

レンジ生パスタと冷凍生パスタでは大谷翔平選手を起用したCMも放映予定だ。
乾パスタでは「マ・マー なめらかもっちり早ゆでスパゲティ」をよりもっちりした食感にリニューアルする。3分間の早ゆで商品だが、麺の形状を変更することで適度に芯を残しつつよりもっちりとした食感を実現した。

合わせて麺の長さを3分の2にした、小鍋サイズ商品を新発売する。

乾パスタの国内需要が高まり、同社でもフル生産で供給している状況だが、同社では比較的余力のあるトルコの拠点を活用して、安定供給に努めているという。

なお2025年秋の家庭用新製品・リニューアル品は、常温製品が29品、冷凍食品が15品の合計44品。常温製品は一部を除き8月20日に、冷凍食品は9月1日に全国発売する。新製品の年間売上目標は70億円。なお業務用では高価格帯のワンディッシュ冷凍パスタを中心に新製品9品を一部を除き9月1日に全国発売する。

〈米麦日報 8月6日付〉

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