小泉農相「目先の相場や需給にとらわれず長期的な目線からコスト指標検討を」
小泉進次郎農林水産大臣は3日の閣議後会見で、食料システム法に基づくコスト指標の検討について準備が進んでいることを明かした。同日13時半から生産流通関係団体による、米のコスト指標作成のための準備会合が開催される。
「目先の相場や需給にとらわれるのではなく、長期的な目線から生産や流通のコストを踏まえて販売価格を設定し、生産者の再生産を後押ししていくことは重要な取り組み。コスト指標検討に向けた関係者の議論を今後とも後押ししていきたい」と会合に向けた姿勢を語った。
新米価格の高止まりによって一部地域で売れ行きが鈍化し、米離れが懸念されている件については、「米の価格高騰が継続していくと外国産米の流入が止まらないと(心配されている)。それに加えて、消費者の米離れ。この点はずっと話をしていたところ。(米は)56万t良ければ出るのではないかという我々の予測もある。荒畑先生など学者の方は悪くても50万tではないかというが、かなり生育状況もいいのではないかという最新の状況も届いている。56万tを上回る可能性も含めて、現場から最新の状況を耳にしている。
継続的に言っていることだが、今の新米価格だけを見ずに、シーズン1年間を通して米のマーケットの様々なデータを見て冷静に判断してもらえれば、価格も落ち着き、外国産米の流入も食い止めて、そしてまた消費者の皆さんが米離れを起こすことのない環境に安定化させていくことができるのではないかというふうに思う。価格も上げ下げあるので、そこはしっかり注視していきたいと思う」と引き続き市場を冷静に注視する姿勢を見せた。
〈米麦日報 2025年10月6日付〉