米国GM表示の動向を解説、連邦法案にオバマ大統領が署名-USSECセミナー②

アメリカ大豆輸出協会(USSEC)が、全油販連との共催により都内で開いた、米国の油脂事情を紹介するセミナー(一部既報)では、米国の大豆油、サステナビリティの動向に続いて、農業ジャーナリストのビル・トムソン氏が、米国におけるGMO表示の動向について最新情勢を解説した。

米国では、GM食品の表示法案「バイオ食品開示基準」について昨年から議会で審議が行われていたが、7月に入り上院・下院で可決され、29日にはオバマ大統領が署名し、法案が成立した。今後は米農務省において具体的な規則が検討されることとなっている。

トムソン氏は、同法案が成立に至った背景として、米国ではGM食品の義務表示を求める消費者・市民団体と、それに反対する農業界・食品産業界との対立が激化する中で、バーモント州でGM食品に義務表示を課す州法が7月1日に発効。それ以外にも9州で義務化が検討されている現状に対して、州ごとに異なる表示制度が今後、相次いで成立・発効した場合の、対応コストの高騰と市場の混乱などを危惧した、農業界・食品産業界が連邦法による統一した表示規則の容認に舵を切ったことによると解説した。(詳細は本紙にて)