春陽米使用の減塩みそ「はるひ」、メディセプトとヤマニ味噌が共同開発、食事制限に悩む人に食の選択肢を

メディセプト 春陽米使用の減塩みそ「はるひ」
メディセプト 春陽米使用の減塩みそ「はるひ」

医療・介護事業を展開するメディセプト(東京都台東区)は、食事制限や健康維持に悩む人の食に選択肢を提供する減塩みそ「はるひ」を開発した。創業135年の老舗みそメーカー、ヤマニ味噌(千葉県佐倉市)と共同開発したもので、塩分や糖質などの成分を大幅に抑えながらも、みその風味をしっかりと味わえることができるという。

2022年11月からはクラウドファンディングサイト「C-VALUE」で運転資金を募集した。難消化性たん白質の含有量が多く、カリウムやリン、食塩相当量が従来のみそに比べて低く抑えられているのが特徴だ。

使用する春陽(しゅんよう)米は、難消化性たん白質「プロラミン(レジスタントプロテイン)」の割合が高く、コシヒカリなどの2倍も含まれているという。

また、「はるひ」には春陽米麹を熟成中に追加して作る「追麹」をすることで、甘味・酸味などのうま味を最大限に引き出せるとしている。「はるひ」という名前の由来は、春陽米を使った麹であることと、日々の献立に希望が灯るような、「暖かな春の陽」をイメージして名付けたという。

柳田頼人社長によれば、「一度透析になったら、元通りに回復するのは難しい。食事制限ではどうしても薄味になってしまう。みそ汁は制限食の対象となる成分が多く、献立に入れづらい。しかし、現場からは『1日一杯でも献立に入れてもらえれば、うれしい』という声が聞かれ、もう少し頑張ろうと思ってくれる人が増えて、ポジティブなコミュニケーションが取れる可能性がある」と開発のきっかけを述べる。

〈「はるひ」を知る機会を与え、このような商品を探している人にリーチできれば〉

柳田社長はヤマニ味噌とのやり取りの中で、みその消費量は年々減少し、市場規模が縮小傾向であることを知る。

「みそ汁を飲みたいけど、飲めない人もいるのに、みその消費量は減っていく。みそに対するニーズがうまく合わさったら、みそ市場の縮小を少しでも食い止めることができるのではと考えていたところ、取引銀行からヤマニ味噌を紹介された。みその老舗でありながら、新しいものを取り入れていくみそメーカーで、私の思いを受け止めていただき、共同開発することになった」と説明する。

みその原料には、管理栄養士やドクターなどを交えながら、透析患者の献立にも入れられるみその開発に挑んだ。春陽米はもともと食事制限されている人などを対象に開発された米で、消化するのにとても時間がかかることから、体に吸収されきるまでに排泄される可能性に着目し、春陽米の麹を作るところから取り組みをスタートさせた。クラウドファンディングでは目標金額に届かなかったが、柳田社長は「この商品が売れるということよりも、知る機会を与え、『はるひ』のような商品を探している人にリーチできればと思っている」と思いを語る。

クラウドファンディング終了後の現在は、自社サイトでの販売に力を入れている。

メディセプトでは「はるひ」以外に、地方創生に役立つ事業として、地方のこだわりのみそ蔵から、みそを仕入れて、自社でリブランディングして、みそを販売するサイト「OMISONOMORI」を運営している。「みそ蔵の思いを伝え、若くて熱意のある人が作るみそを日本全国に増やしていきたい。一定量のみそを販売できれば、みそ蔵も安定する。跡継ぎやアルバイトを使って歴史あるみそ作りを継承していくエンジンになれれば」とみそ市場の活性化を目指した事業展開にも力を注いでいる。

〈大豆油糧日報2023年1月27日付〉

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