北しなの線開業10周年記念企画「発酵バレーNAGANO号」が長野県の魅力を発信

発酵バレーNAGANOとしなの鉄道は5月29日、長野市のマルコメ本社で、北しなの線開業10周年を記念し、3カ月特別企画「発酵バレーNAGANO号」として、観光列車「ろくもん」を軽井沢から妙高高原駅まで特別運行することを発表した。
同企画は、しなの鉄道・発酵バレーNAGANO・長野県の3者が連携し「発酵食」をテーマに長野県の魅力を発信するもの。「発酵バレーNAGANO号」では、長野県の発酵食品を使用した食事や弁当が楽しめるプランを提供するほか、発酵食品の土産も用意されている。
冒頭あいさつした発酵バレーNAGANOの青木時男理事長(マルコメ社長)は、「『しなの鉄道観光列車ろくもん』と発酵バレーNAGANOのチームが一緒になって、この企画を盛り上げる話をいただいて、ありがたく、何としても成功させたいと思っている」と意気込みを語った。
また、発酵バレーNAGANOの活動についても説明し、長野県発酵食品産業加盟8団体・企業(みそ・日本酒・ワイン・しょうゆ・漬物・納豆・チーズ・酢)が連携して、長野県が誇る発酵食の魅力を県民やインバウンドにも発信し、長野と言えば発酵・長寿県というブランドを構築することを目的に活動していることを紹介し、次のように述べた。
「コロナ禍で疲弊した企業や団体のトップに集まっていただき、横断的なコンソーシアムを作ってみてはどうかと提案したところ、318社・会員数6,107人(23年11月末時点)が集まった。こうした横断的な組織は日本で初めてだ。発酵は世界でも注目されている。発酵を長寿とつなげて、阿部守一長野県知事とともに発酵・長寿・長野を宣言している」
「野沢温泉でのマルシェや、ニューヨークの大使館では発酵メニューを披露して現地のメディアにも多く集まっていただいた。ロサンゼルスでも大使館でイベントを行った。いずれにしても、次世代をどのように育成していくかが課題となっている」
「次世代を担う人達で未来クリエーションチームを作り、新しい試みをなんとかチャレンジできないかということを、発酵バレーNAGANOを通じてクリエイティビティを広げていき、人材育成につなげていきたい」。
しなの鉄道の土屋智則社長も登壇し、「『しなの鉄道観光列車ろくもん』は長野県をPRする観光列車だと考えている。長野県の発酵食品を全国へ発信したいということで今回のイベントが企画された。列車内で提供される料理にも発酵食品を使い、そのマリアージュを十分に楽しんでいただければ」と述べた。
◆ 普段は乗り入れない区間を観光列車「ろくもん」が走行、発酵食品使用の食事も提供
「発酵バレーNAGANO特別号」は7月12日、8月2日、9月28日の運行を予定しており、それぞれの募集人員は64人(食事付きプラン40人、弁当付きプラン24人)とし、5月30日から予約を開始した(電話受付のみ)。旅行代金は、食事付きプランは2万8,000円、弁当付きプランは1万5,000円。しなの鉄道線軽井沢駅から北しなの線妙高高原駅まで、特別に直通運行する。
「普段は乗り入れない区間を走行する妙高高原行きの観光列車『ろくもん』で長野県を代表するソムリエがセレクトしたワインや日本酒の案内に耳を傾けながら、発酵・長寿である長野県産の食材をふんだんに使用した美食と北信濃の旅を楽しみください」(企画担当者)。
〈大豆油糧日報 6月3日付〉