【令和7年産大豆集荷】前年比3.6%減の19.5万t計画、前回比2.0%増【JA全農・全集連】
JA全農と全集連(全国主食集荷協同組合連合会)はこのほど、令和7年産大豆の集荷・販売計画をまとめ、農水省に報告した。それによれば、集荷計画数量はJA全農と全集連分を合わせて、前年産比3.6%減の19万5,190tを見込んでいる。7月時点の集荷予定数量比では2.0%増で、3,884tの上方修正となっている。なお、作付面積は8.3%減の12万688haとなった。
JA全農によると、7年産大豆の生育概況は、北海道地区では、生育初期に高温と干ばつが懸念されたものの、8月以降はまとまった降雨に恵まれ、全体的に順調に生育した。収穫期には一部地域で断続的な降雨が見られたことで歩留まりの若干の低下が懸念されるものの、集荷数量は生産計画を上回る見通しだ。
東日本地区では、サヤ数は確保したが小粒化傾向が見られるという。東北の日本海側の一部エリアでの大雨の被害や、東北南部から関東北部における夏場の高温・干ばつによる生育不足を背景としている。日本海側は収穫期を迎えているが降雨で収穫が遅れ、品質低下が懸念される。集荷数量は生産計画をやや下回ると見込まれる。
西日本地区では、播種作業は順調に推移したが、播種後の干ばつの影響により、生育初期は全体的に遅れが見られた。北陸エリアはその後も降雨が少なく生育が遅れたまま開花期を迎えた。一方、東海・近畿・中四国エリアは適度な降雨もあり、生育の回復が見られた。開花期以降も高温が続いたことによる小粒化や虫害による不稔、黄化・落葉の遅れや降雨による収穫作業の遅れも見られることから、集荷数量は生産計画を下回ると予想している。
九州地区では、梅雨明けが早かったことから適期に播種ができたものの、播種後の干ばつで生育が停滞した。8月に雨が降ったことで生育は回復したが、一部地域で豪雨による冠水被害が発生した。その後は適度に雨が降り順調に生育が進んだことから、集荷数量は生産計画をやや上回ると見込まれる。
全集連においても同様の傾向がみられ、九州地区での小粒化傾向が指摘されている。また、関東地区では、高温障害の生育不良による歩留まり低下が懸念されている。
販売計画は、4月に実施された播種前入札取引分が1万3,099t、収穫後入札取引分は4万5,170t、合わせて約30%を占めている。残りの13万6,921tを相対・契約栽培取引で販売する計画となっている。

〈JA全農の主要10品目 フクユタカ22%増、里のほほえみ7%増〉
JA全農の主要 10品目の集荷計画は、表のとおり。

フクユタカは22%増と、順調に生育が進んだことが伺える。フクユタカからの切替が進められているちくしB5号は43%増だった。
里のほほえみは7%増、エンレイは前年並みとなった。そのほかの品種は前年を下回っている。
〈大豆油糧日報2025年12月3日付〉







