不二製油と泉佐野市が共創、植物性ダシ活用メニュー開発へ/食のバリアフリー進める

前列左から千代松市長、大森達司社長、後列は参加飲食店
前列左から千代松市長、大森達司社長、後列は参加飲食店

関西国際空港の玄関口に位置する大阪府泉佐野市(千代松大耕市長)は、空港を利用する訪日外国人観光客の増加を背景に、ベジタリアンをはじめ宗教的配慮や健康志向など多様な食習慣を持つ人々に対応できる飲食店の拡充に取り組んでいる。地元企業である不二製油の植物性ダシ「MIRA-Dashi(ミラダシ)」を活用した飲食店のメニューが開発され、2月26日に不二製油本社で披露・試食会が開かれた。関係者に加えて、料理研究家、大阪市内の高級ホテルのコンシェルジュ、旅行会社関係者らが参加し、メニューを味わった。

泉佐野市と地域DMO(観光地域づくり法人)である(一社)泉佐野シティプロモーション推進協議会(河原千晶代表理事)は、「食のバリアフリー」が進んだ街づくりによる誘客促進と観光消費の拡大を目指し、不二製油と共創を進めている。市内の飲食店・宿泊施設を対象に、ミラダシを活用したメニュー開発を支援した。審査を経て市内9店舗のメニューを採択した。メニューは順次、店舗で展開される。

冒頭、千代松市長があいさつし、鳥取県が人口当たりヴィーガン対応店舗数日本一を目指すプロジェクトを昨年に立ち上げた事例を紹介した上で、「泉佐野市では令和8年度の市政基本方針で、食の多様性を生かしながら、インバウンドの受入環境の整備に努めていくと盛り込んでいる。不二製油や地域飲食業者と連携しながら、ヴィーガン対応店舗数日本一を目指して食のバリアフリーの機運を高めたい」と述べた。

ミラダシについては、日本の食文化で培われたうま味を感じられる点を評価。「ベジタリアンやヴィーガンはもちろん、国や文化を超えた食の多様性に対応できる」と期待し、「誰一人取り残さない食の提供を通じて、持続可能な観光と地域経済の活性化につなげたい」と述べた。

〈同じ料理楽しめるオールパーパス推進、ヴィーガン対応店舗数日本一に協力〉

続いて不二製油の大森社長があいさつし、「地元企業として市のビジョンに少しでも貢献したい」と述べた。植物性素材で動物性食品の満足感を表現するミラダシについて、「当社が得意とする植物性油脂と植物性たん白を融合して、動物性のコクや、かつお・えびなどの風味を表現する。成分を分析して組み立てたものではなく、違う素材を組み合わせて風味を設計している」と説明した。

また、「宗教や主義主張の違いを超えて、みんなが同じ料理を楽しめることが日本のおもてなしではないか」と語り、こうした考え方を『オールパーパス』として推進し、泉佐野市がヴィーガン対応店舗数日本一を目指す取り組みに協力する姿勢を示した。

参加店・メニューは、スパイスカレーフラミンゴ「和風大豆ミートみそキーマカレー」、農家レストラン ばあちゃんの台所「ちゃんぽん」、泉州漁港食堂 きくのや「海鮮丼」、Cafe’s9999「タコライス」、スターゲイトホテル関西エアポート「『MIRADashi』シーフード風味野菜トマトパスタ」、和モードちよ松「ミラダシ会席」、LONE STAR「水ナスハンバーガー」、犬鳴山七宝瀧寺「精進弁当」、麺や大和「大和の白湯ラーメン」。ミラダシは、チキン、ビーフ、白湯、カツオ、貝タイプをラインアップしており、料理に合わせて工夫して取り入れられた。

不二製油の植物性ダシ「MIRA-Dashi(ミラダシ)」を活用した飲食店のメニュー
不二製油の植物性ダシ「MIRA-Dashi(ミラダシ)」を活用した飲食店のメニュー

中でも、修行体験も人気の犬鳴山七宝瀧寺の「精進弁当」は、筍ご飯、春巻き、大豆ミートボール、大豆ミートの唐揚げ、クリームペンネ、カプレーゼを彩りよく詰め合わせた。さまざまなミラダシと、大豆ミート、豆乳クリーム、豆乳クリームバター、豆乳からできたブロックチーズのような豆乳発酵食品など、不二製油が展開する植物性素材がふんだんに使われていた。

〈大豆油糧日報2026年3月2日付〉

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