【Jオイル】「美味得徳こくアップオイル」特に注力、「AV‐CHECK」でコスト削減提案
J-オイルミルズの今期(3月期)の業務用の施策について伊藤賢也業務用油脂マーケティング部長は、「昨年度に続き、価格改定の遂行による収益改善を図っていく」と述べる。その背景として、世界的な人口増、バイオ燃料需要の高まりから原材料費の高騰が続いていることに加えて、物流費や包装資材費、エネルギー費など、サプライチェーン全体におけるインフラコストの上昇も継続していることを挙げる。
それとともに、「不安定な中東情勢の影響もあり、資材の調達も注視しなければいけない状況が継続しており、コスト環境も高止まりが予想されているので、6月納品分からの価格改定は得意先にご理解をいただきながら確実に実施していく」(同)と力を込める。
一方で、ユーザーに対して価格改定を依頼するにとどまることなく、独自の長持ち技術SUSTEC(サステック)を活用した「長徳」シリーズや、外食・中食産業の現場でフライ油の交換基準として広く用いられている酸価(AV)を判定する加熱油脂劣化度判定用試験紙「AV‐CHECK」を通じて、オペレーション改善によるコスト削減の提案を進めていく考えだ。
「長徳」シリーズは、昨年6月にリニューアルした。着色・泡立ち・粘度上昇を抑制する機能はそのままに、酸価の上昇を抑制する機能を従来の1割から3割にパワーアップさせた。
「AV‐CHECK」はフライ油の劣化度がひと目でわかり、酸価で管理するメリットを幅広い業態に伝えることで、品質向上とともにフライ油の使用量や交換回数の削減など調理現場の低負荷実現に貢献する。

特に力を入れて販売に取り組む商品として挙げるのは、昨年夏に発売した「JOYL PRO 美味得徳こくアップオイル」だ。プロのためのおいしさデザインオイル「JOYL PRO」シリーズの一つとして、油脂自身が持つ食材のコクを向上させる機能を高めた同社特殊製法「DELICI UP 製法」を駆使して製品化した。少量添加するだけで、肉料理、野菜料理のコクをアップさせ、中味から後味にかけての余韻を増強し、味の奥行と深みを実現すると訴求する。
〈品質の劣化を抑えて長く使用できる「長徳」や機能性を強化した高付加価値品の提案推進〉
業務用ユーザーの課題解決につながる独自提案としては、品質の劣化を抑えて長く使用できる「長徳」シリーズや、調理にかかる時間や負荷を軽減する「JOYL PRO」シリーズなど機能性を強化した高付加価値品で、「メニューの品質向上とコスト、作業性など、お客さまの負荷軽減につながる提案活動を推進する」(同社)。
上記の「JOYL PRO 美味得徳こくアップオイル」もその一つだ。同製品は同社のテクスチャー素材(でんぷんなど)と組み合わせて提案することで効果を向上させることができ、「唐揚げをはじめとする肉系の料理との相性が良く、炒飯やスープなど幅広いメニューで使えることから、お客さまのメニューに合わせたアプリケーションの提案で採用が増加しており、当該の知見を横展開していく」(同社)。

なお、量販店を中心にセントラルキッチンでの製造品目が増加しており、米飯、炒め物、焼き物、麺類など幅広いメニューにおいて、品質改善や歩留まり向上の要望が増えているという。
〈大豆油糧日報2026年6月4日付〉







