ドミノ・ピザ「安売りブランド」脱却へ 持ち帰り半額終了、チーズ20%増量
ドミノ・ピザ ジャパンは6月29日、約14年ぶりとなるブランド刷新を実施する。生活者調査を通じて浮かび上がった「クーポンがお得」「安いブランド」というイメージから脱却し、商品価値や顧客体験で選ばれるブランドへの転換を図る。ブランドロゴの刷新や商品改良に加え、価格体系も見直し、長年続けてきた「お持ち帰り半額」を終了する。
今回の刷新では、ほぼ全てのピザでモッツァレラチーズを20%増量するほか、定番生地「ハンドトス」の耳部分にもトッピングを載せるレシピへ変更。商品価値の向上を図る。
価格面では、デリバリー需要の拡大を踏まえ、既存のピザ24商品についてデリバリー価格を平均約600円引き下げる。一方で、これまで実施してきた「お持ち帰り半額」は終了し、新たにデリバリー価格から30%引きとなる「お持ち帰り割」を導入。これにより持ち帰り価格は平均約200円上昇し、デリバリーとの価格差を縮小する。
発表会に登壇したドミノ・ピザ ジャパンのディーター・ハーベル代表取締役兼CEOは、「単にロゴや商品を変えるだけではない。我々がお客様から選ばれるブランドになるための変革だ」と説明した。

■「安いブランド」から「価値で選ばれるブランド」へ
同社は約1年にわたり生活者調査を実施した。その結果、「クーポンがお得」「安いブランド」といったイメージが強い一方で、本来伝えたかった商品の品質やこだわりが十分に伝わっていないことが分かったという。
ハーベルCEOは「安売りブランドから脱却し、価値で選ばれるブランドを目指す」と強調した。
新たなブランドメッセージは「だって好きでしょ?」。好きなものを我慢せず、好きな時に思い切り楽しんでほしいという思いを込めた。
ブランド刷新では、「選ばれるブランドデザイン」「選ばれるおいしさ」「選ばれる顧客体験」の3つを柱に据える。

■14年ぶりにロゴ刷新 商品中心の訴求へ
ブランドデザインでは、約14年ぶりにロゴを刷新する。
従来の赤と青のタイルロゴは継承しながら、より明るいカラーリングへ変更。広告や販促物では商品写真を前面に打ち出し、「見るだけで食べたくなる」表現を強化する。
森田直紀ブランドマネージャーは、「今まで以上に商品にフォーカスし、お客様の食欲を直感的に刺激するブランド表現を目指した」と説明した。


■耳までチーズと具材 “最後のひと口まで満足”
商品面では、ほぼ全てのピザでモッツァレラチーズを20%増量する。
さらに定番生地「ハンドトス」のレシピを変更。これまで耳部分として空けていたスペースにもチーズやトッピングを配置し、“耳なし”ともいえる仕様に刷新する。最後のひと口まで具材を楽しめる商品設計とした。
森田氏は「調査を続ける中で、お客様がピザに求めているものの一つがチーズだった」と説明。「最後のひと口まで満足感を感じていただける商品を目指した」と話した。
また、定番商品の6品ではトッピングを増量する。
◆ドミノ・デラックス:ペパロニ増量
◆ギガ・ミート:ペパロニ増量
◆アメリカン:ペパロニ増量
◆スパイシー:ペパロニ増量
◆マヨじゃが:コーンを追加
◆マルゲリータ:チェリートマトの増量とレシピ変更

さらに、新たなレギュラーメニューとして「ワールドチーズ」と「オールスターミートBBQ」の2商品を投入する。どちらもSサイズ2790円、Mサイズ3190円、Lサイズ3890円(デリバリー価格)。持ち帰りの場合は新たに導入する「お持ち帰り割」の対象となり、Sサイズ1950円、Mサイズ2230円、Lサイズ2720円で販売する。
【画像11点】チーズ増量ピザや新商品2品、改定後メニュー表を公開
「ワールドチーズ」は、米国産モッツァレラチーズをベースに、北海道産カマンベールチーズ、イタリア産ボッコンチーニ、オセアニア産パルメザンミックスを使用したチーズ好き向けの商品。一方の「オールスターミートBBQ」は、ローストチキンや燻しベーコン、ハムをトッピングし、オリジナルのスモーキーなBBQソースを合わせた肉好き向けの商品だ。

■価格体系も見直し クーポン依存から脱却
顧客体験の見直しでは、価格体系やメニュー構成も刷新する。
従来は価格帯ごとに構成していたメニューを、商品やトッピングを軸に選びやすい設計へ変更。複雑だった価格体系も整理し、より直感的に商品を選べるようにする。
発表会後の取材で森田氏は、「ブランドイメージが安さに偏っていたことが分かった」と説明。
「安いから買うではなく、おいしいから買う。そうしたブランドに再構築していきたい」と語った。
また、「お持ち帰り半額」終了の背景については、「持ち帰りのお客様にも店舗まで来ていただく労力がある一方、デリバリーは配達品質を維持するためのコストがかかる。両者の価格差を適正化していきたい」と説明した。
■フードデリバリーとの差別化も
近年拡大するフードデリバリーサービスとの差別化も図る。
森田氏は、「我々は単なる配送サービスではなく、ピザを熱々の状態で届けることに特化したスタッフが配達している。商品だけでなく、宅配品質も含めた価値を提供している」と話した。
ハーベルCEOは「創業40周年を経て、今後もお客様の声に耳を傾け続ける」と述べ、「お客様に愛され、選ばれるブランドを目指して進化していく」と話した。
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