【東洋ライス】社長交代に関する記者発表会を開催/会社を持続的に発展させ、未来に引き継ぐ土台作りが私の役割=阪本新社長

阪本哲生新社長(写真右)と前社長の雜賀慶二会長兼技術顧問(同左)
阪本哲生新社長(写真右)と前社長の雜賀慶二会長兼技術顧問(同左)

東洋ライスは7月2日、6月15日に行われた代表取締役社長の交代に関する記者発表を東京都中央区の同社銀座本社で開催した。

会見には阪本哲生新社長と前社長の雜賀慶二会長兼技術顧問が出席。阪本社長は冒頭の挨拶で「41年間にわたって当社を牽引してきた雜賀会長には心より感謝申し上げる。これまで誰も引き継いでこなかった中で、重責をひしひしと感じるというのが正直なところ。今年入社した社員が定年を迎えるころに、当社は創業100年を迎える。私はその節目に向けて会社を持続的に発展させ、未来の世代にしっかり引き継いでいく土台作りをするのが役割だと認識している。会社という器だけでなく、創業以来受け継がれる人材、技術、理念、そしてお客様や社会からの信頼を引き継ぎ、期待に真摯に応え、その期待を上回る価値を提供し続けることが重要と考える。今日の当社があるのは、先頭に立ってきた雜賀会長と、技術を創造し磨き続けてきた社員、その技術を信頼して当社を支えていただいたお客様あってのこと。この感謝の気持ちを生涯忘れず、より良い会社運営に邁進していきたい」と意気込みを語った。

続けて、経営の中心に据える考え方として“Clear”を掲げた。「ひとつは、正々堂々と、汚れなく透明性のある経営をしていこうということ。法令を遵守し、嘘をつかず偏らない心で、社員、お客様、社会から信頼される、そういう経営を実践するという意味がある。もうひとつは、社会が抱える課題、そして私たちを取り巻く様々なリスク、困難を突破していく。新たな価値とより良い未来を切り開いていきたい、そういう意味を込めた」と説明した。

雜賀会長からのバトンを継いでいくことに関しては「会長と同じことはできない。私は(中国思想の)『中庸』という言葉のように、バランスを取ることを重んじたい。当社は(精米)機械と食品の2つのメーカーであるという特徴がある。足りない部分を強化するように、うまく均等をとりながら経営していきたい。機械部門としては新たな機械を開発していく。食品部門では金芽米、金芽ロウカット玄米という主力商品に加え、米を中心とした幅広い商品の開発・販売を行う。すでに開発は始まっている」とコメントした。

中長期計画や経営方針、重点施策の策定については、新しい経営体制のもと、現在進めている。今期や今後の取り組みについては「この2年間、米価が乱高下している。当社のコメ販売部門も少なからず影響を受けている。国民からは米価急騰で信頼を失いつつある。今は信頼回復のために、消費者に寄り添いながら取り組んでいきたい」と話した。

〈“並走”体制が結実「人材は揃っています」〉

雜賀会長は「現在92歳だが、90歳ごろからは、それまでの私が牽引してきた体制から、いわゆる“並走”という格好で(社員と一緒に)仕事に取り組む体制を作ってやってきた。なので、(社長交代は)社内的には特別大きな動きではないと思っている」と説明。

この“並走”については、後半の質疑応答でも触れられ、阪本社長からは「これまでは会長からのトップダウンの面があったが、次の時代を見据えて並走に取り組んできた。社員がより主体的に仕事に取り組むようになったという意識の変革もあったし、人事部と連動しながら行っている社員教育でも違いが見て取れる。私の目に見える形で変化が出ている。今後その成果を発表できる機会があれば」と期待を述べた。また、画期的な技術開発が注目されてきた会社とあって「技術開発の人材は育っているか」との質問に対しては、「ひとこと。人材は揃っています」と自信の回答が返ってきた。

続けて「次なる(技術者の)卵も生まれてきている。それはひとえに、会長が敷いた並走体制が意識改革に大きくつながったもの。会長にはあくまでも社員の相談に乗ってもらう、受け身の立場をとってもらっている。これができるのも、信頼できる社員が育っているからだ」とした。

〈米麦日報2026年7月3日付〉

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