ファミマ「攻めのサステナビリティ」取組みを国内外で強化、産地支援を軸に持続可能なSC構築や地域との共生を
ファミリーマートは、本業を通じた持続可能な社会への貢献を目指し、持続可能な原材料調達や国内外での産地支援を軸としたサステナビリティの取組みを強化している。合言葉として掲げる「いちばんチャレンジ」のもと、同社が取組む5つの重要課題(マテリアリティ)において「持続可能なサプライチェーンの構築」や「地域社会との共生」を推進している。単なる環境保全や寄付にとどまらず、顧客が日常の買い物を通じて自然と社会課題の解決に参加できる仕組みづくりの構築を目指しているという。28日、東京・芝浦の本社で「攻めのサステナビリティ」推進発表会を開いた。
発表会では商品本部の木内智朗本部長補佐が、米国・アラスカ州における水産資源保護への支援活動について説明した。同社は今年3~4月にかけて、アラスカ産の水産物を使用したおむすび2品を対象とするキャンペーンを実施。「未来につなごうアラスカの海」を掲げ、50年以上にわたり厳格な資源管理を行うアラスカ州の行政機関であるアラスカ州漁業資料局(ADFG)へ、売上の一部から活動に使う機材などを寄付した。

アラスカ州では水産資源の持続性を維持するため、鮭の回帰量を24時間体制で監視する監視タワーの設置など厳密な漁獲量管理を行っている。ファミリーマートは、現場の監視活動で不足していたアルミ製モーターボート2台および船外機3基を寄贈した。今年6月末から7月上旬にかけて木内氏らが現地のアラスカ州キングサーモンを訪問し、寄贈式を行うとともに監視現場を視察した。
また、同社は今後も11月3日から11月7日の「いい魚の日」に合わせた店頭販促や、からし明太子やたらこなどの対象商品への「アラスカシーフード」ロゴマークの付与、8月18日からの店内サイネージ「FamilyMart Vision」での取り組み放映を通じ、持続可能な水産資源の保護を啓発していくという。
続いて大澤寛之サステナビリティ推進部部長が海外および国内における産地支援の具体策を説明した。海外における取り組みとして、コーヒー豆の主要産地であるエチオピアへの支援を展開している。同社では今年6月30日から9月14日まで、「モカブレンド」や「プレミアムアイスモカ」の売上1杯につき1円を現地の支援活動に還元する企画を実施している。
2023年度の現地視察で把握した学校の衛生環境や教育機会の課題に対し、2024年度より衛生的なトイレや手洗い場の設置支援を開始した。これにより水道1口あたりの生徒数を大幅に改善したほか、自社アパレルブランド「コンビニエンスウェア」の「吸水サニタリーショーツ」の寄贈などを通じ、女子生徒の月経に起因する欠席日数を月平均2日から0日に削減させた。
さらに、エチオピアのコーヒー農家で課題となっている古木の増加による生産性低下に対し、気候変動や干ばつに強い改良品種の苗木を合計6万本、1,400戸の農家へ寄贈し、調達安定化と農家収入の向上を両立させている。
さらに国内においても2022年度から、「産地と、コンビに、」プロジェクトを展開している。全国8つの産地の果実を使用したアイスバーを商品化し、これまでに21商品を展開した。気候変動による収穫時期の変動や規格外品の発生、後継者不足といった共通課題に対し、規格外品の積極活用や都道府県庁での共同記者発表などを通じた産地の認知向上を図っている。
大澤氏は一連の取り組みについて、「単に商品を調達して販売するだけでなく、生産者の暮らしや環境を守り、共に成長していくパートナーシップの構築が不可欠だ。店頭で商品を手に取り購入していただくことで、顧客が自然と課題解決に参加できる機会を提供し、本業を通じて持続可能な社会づくりに貢献していきたい」と総括した。
〈冷食日報2026年7月30日付〉







