アサヒ飲料が出前授業、小学生が「ジュース作り」に挑戦、濃縮果汁や香料などを使ってオリジナル飲料を試作

出前授業でオレンジジュース作りに挑戦
出前授業でオレンジジュース作りに挑戦

アサヒ飲料は7月3日、東京都世田谷区立世田谷小学校で、果実飲料のしくみを学びながら、オレンジジュース作りに挑戦する出前授業を実施した。5年1組の児童25人を対象に行ったもので、同社社員が講師を務め、飲料開発の流れや成分の工夫、熱中症対策などについて楽しく学べる内容となった。

授業では、果実飲料の種類を分類する方法や、果汁含有量による表示ルールなどが紹介された。児童たちは「ストレート」「濃縮還元」といった製法の違いや、100%果汁でないとパッケージに輪切り写真が使えないことや、ジュースと名乗ってはいけないルールなどを学んだ。

果実飲料の作り方や熱中症対策を伝えるアサヒ飲料の村中氏(左)と廣岡氏
果実飲料の作り方や熱中症対策を伝えるアサヒ飲料の村中氏(左)と廣岡氏

また、実際に同社が展開する「バヤリース」や「ウェルチ」のブランドを題材に、「どんな人が・いつ飲んでほしいか」「どんな中身にしたいか」といった商品コンセプトの設計も体験。商品の“なりたい姿”を考えながら、自分だけの飲料のコンセプトづくりに挑戦した。

実習で使用された材料(果汁のもと、甘さのもと、すっぱさのもと、香りのもと)
実習で使用された材料(果汁のもと、甘さのもと、すっぱさのもと、香りのもと)

後半の実習では、果汁のもと、甘さのもと、酸っぱさのもと、香りのもとなどを使ってオリジナルのオレンジ飲料を試作。完成した飲料は透明カップに入れて味比べを行い、香りの違いによって味の感じ方が変わることを体験した。児童からは「同じように見えるのに、香りが違うとおいしさが大きく変わる」などの声が上がった。

講師を務めたアサヒ飲料のマーケティング一部の村中亮太氏は、「ジュースの裏側には、誰に、どんなコンセプトで届けたいかを考える仕事があることを知っていただけたと思う。児童のみなさんが楽しそうに一生懸命取り組んでくれて良かった」と語った。同社商品開発部の廣岡健太朗氏も「実際に作ってみることで、飲料のことをもっと知ってもらえる機会になればうれしい」と話した。

授業では、熱中症の仕組みと水分補給の重要性についても触れられた。水だけを飲むと体内の塩分濃度が下がるため、それを調整するために体が水分を排出しようとする仕組みになることが紹介された。そこで塩分と水分を同時に補える製品として、同社の新商品「三ツ矢 塩サイダー」も紹介され、児童たちは飲料が健康を支える役割にも関心を寄せた。

出前授業には保護者も参観に訪れた
出前授業には保護者も参観に訪れた

今回の授業は、ジュースの作り方を学びたいという小学校側の要望を受けて実施されたもの。商品づくりの過程を体験することで、児童たちは飲料への関心を深め、ものづくりの面白さに触れる機会となった。

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昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
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