【PR】水の未来は地域とともに―世界で進むコカ・コーラの流域再生戦略

水資源管理の重要性がますます高まるなか、グローバル企業が水資源管理に乗り出している。コカ・コーラは世界各国で水資源の循環を守る活動をサポートしており、日本国内でも地域と連携した取り組みを本格化させている。
現在、世界でも日本でも、水資源は「守り育てるべき限りある資源」だと強く認識され始めている。飲料メーカーであるコカ・コーラにとっても、持続可能な水資源を守ることは、より持続可能な事業成長のためだけでなく、持続可能な社会の実現に向けた重要な取り組みとなっている。
世界19拠点で展開、AWS認証取得
コカ・コーラは、国際的な水資源保全認証制度「AWS(Alliance for Water Stewardship、本部:スコットランド)」にグローバルで参画している。AWSは、国際的なNGOと企業が連携して設立された国際機関であり、持続可能な水利用を促進する枠組みだ。

コカ・コーラは世界各国で流域の責任ある水資源管理に取り組んでおり、2025年3月時点で、世界19拠点においてAWSが定める国際規格に基づく認証を取得している。
また、日本国内では、2025年3月にAWS本部と連携し、民間企業5社によるワーキンググループ「JWS(ジャパン・ウォータースチュワードシップ)」が発表された。日本コカ・コーラもこれに参画し、他企業とともに日本特有の水課題に取り組む体制を整えた。JWSの始動は、日本における水資源保全の取り組みをグローバル水準に押し上げる上で重要な一歩となる。
AWSのCEOであるエイドリアン・シム氏は、「日本におけるウォータースチュワードシップは新たな時代を迎えている。より多くの仲間とともに、水の未来を切り開いていきたい」と期待を寄せている。
コカ・コーラにとっての水は“単なる製品の原料ではない”
コカ・コーラシステムにとって、水は単なる製品の原料ではない。地域社会や生態系と共存しながら事業活動を持続させるために、水を守ることは企業存続の根幹であるとしている。

国内では、最終製品を製造する全国21カ所のボトリング工場周辺の19流域すべてで、涵養(かんよう)活動(リプレニッシュ活動)を推進している。
リプレニッシュ活動とは、製品で使用した水と同等量、あるいはそれ以上の水を自然界に戻す取り組みだ。コカ・コーラシステムは、独自の品質保証システム「KORE」を通じて工場の排水基準を厳しく管理。日常的な排水モニタリングだけでなく、非常時にも対応できる水リスクマネジメント体制を整えている。
工場・製品から農業流域へ、取り組みを拡大する背景
しかし、現代の企業にとっての水の課題は、自社工場の取り組みだけで完結しない。コカ・コーラシステムは、新たに農業サプライチェーン周辺流域にも取り組み範囲を拡大している。
背景にあるのは、原材料生産における水使用の大きさだ。茶葉やコーヒー豆、果実など、コカ・コーラ製品に不可欠な原料は農業により育成されるが、その過程で多くの水が必要となる。しかも、原材料の生産地において水循環が健全でなければ、品質の高い原料を安定供給することも難しくなる。
特に日本国内では、茶葉が重要な原材料であり、コカ・コーラが調達する茶葉の産地の流域保全に乗り出すことは、企業責任の一環と位置づけられている。
工場や製品に使う水だけでなく、原材料栽培に使われる水にも責任を持つという考えから、日本コカ・コーラは農業流域における水資源管理という新たな挑戦に踏み出した。
静岡県掛川市とスタートした実証プロジェクト
2024年7月、日本コカ-コーラは静岡県掛川市と、農業生産に由来する環境負荷の低減と水資源の保全を目的とした活動に関する連携協定を締結。掛川市は、日本有数の茶産地であり、地域の農業と水循環が密接に結びついている。

2025年5月、掛川市、静岡県農林技術研究所茶業研究センター、JA掛川市とともに、3カ年にわたる現地実証試験をスタートさせた。研究の取り組みテーマは以下の通り。
・収量・品質向上に向けた有機液肥施用時期の検討
・有機栽培ほ場での枝条管理による生葉熟度の均質化
・有機栽培ほ場での被覆栽培方法の確立
・有機栽培ほ場での個別技術を組み合わせた病害虫防除体系の実証
これらの実証試験を通じて、環境負荷の少ない農法への転換とともに、地域流域の水循環健全性向上を目指している。
未来へ向けて─地域とともに築く水の循環
私たちが日常的に使っている水は、地球全体で見ると極めて限られた資源にすぎない。地球上の水の97%は海水で、生活用水や飲料水などに利用できる淡水はわずか2.5%。しかもその大部分は氷河や深層地下水に閉じ込められており、人間が利用できる再生可能な水資源(川、湖、沼の水)はほんの0.01%だという(資料:国土交通省「平成23年度版日本の水資源」)。
日本も例外ではない。降水量に恵まれた国というイメージがあるが、人口密度の高さや都市化により、1人あたりが使える水資源量は世界平均(約7979立法メートル)の半分程度(約3378立法メートル)にとどまっている(資料:同)。インフラの老朽化、気候変動による豪雨や渇水リスクも増大し、地域ごとの水問題はより深刻になりつつある。
こうした背景の中、コカ・コーラシステムは「製品に使う水」だけではなく、「地域社会に流れる水」全体を視野に入れた水資源保全に取り組んできた。
工場の排水管理、涵養活動に加え、農業サプライチェーンの流域健全化、そして自治体との地域連携。これらは単なる環境施策ではない。事業の根幹にかかわる責任であり、未来世代に持続可能な資源を引き継ぐための具体的な行動である。

掛川市に隣接し、農業サプライチェーン周辺流域の下流に位置する静岡県御前崎市とは、2024年7月に連携協定を締結し、湧水保全や森林保全活動の支援を通じて地域の水環境の保全へ取り組む。また、他地域では、2023年に東京都八王子市と水資源保全に関する協定を締結した。コカ・コーラボトラーズジャパンとも連携し、多摩工場(東京都東久留米市)の周辺流域である八王子市にある上川の里特別緑地保全地区を拠点に、間伐、湿地造成、森林再生などの活動を行っている。森林と湿地が自然のろ過装置となり、雨水をゆっくりと地中にしみ込ませることで、地域の水循環機能を高めていく試みだ。
未来にわたって安全で清潔な水を確保することは、飲料メーカーとしてだけでなく、社会全体にとっても不可欠だ。コカ・コーラシステムは、これからも地域とともに、水を守り育てる循環を築いていく。
水の未来を守る取り組みは、静かに、しかし確実に社会を変え始めている。この流れを一過性のものにしないこと、そして、生活者に取り組みを伝えていくことが、持続可能な未来づくりへの確かな一歩となっていく。