あきんどスシロー 今夏500店舗達成へ 天然魚導入・スイーツ強化など奏功し好調

アイスクッキーを手に村井友梨香スシローカフェ部部長(左)、水留浩一社長(右)
〈既存店売上高は2.9%増/18年9月期上期実績〉
天然魚の導入やスイーツの強化が奏功し、あきんどスシローの18年9月期上期実績は前年を上回って着地する見込みだ。

水留浩一社長はこのほど都内で開いた下期事業戦略発表会の席上で、「既存店売上高は2.9%増で着地しており、上期は順調に売上を拡大することができた。当社は7月に500店舗の出店を達成する。徹底的にこだわり抜いた商品を提供し、収益の拡大につなげていく」と語った。

〈赤酢を使用した“赤シャリ”限定導入、スイーツはさらに強化/下期の取組み〉
下期は天然魚との相性を追求した“赤シャリ”の期間限定導入など新たな取組みを実施する他、アイドルタイムの利用動機拡大に成功したスイーツをさらに強化する方針だ。

4月12日から22日の11日間限定で導入している“赤シャリ”には、酒粕を用いスシロー独自のブレンドに仕上げた「赤酢」を使用した。

赤酢を使用した『赤シャリ』(右)

赤酢を使用した『赤シャリ』(右)

「当社はこれまで(日本全国の鮮魚を空輸で羽田空港に運ぶ)『羽田市場』との提携など積極的に天然魚を導入し、ネタのおいしさにこだわってきた。さらなるおいしさを追求するため、天然魚とも相性の良い赤シャリの導入を決めた」(堀江陽取締役)。

通常シャリに使用している米酢と比較して、天然魚にも負けないしっかりとした酸味とコクのある味わいが特長の赤酢を使用しており、ネタと米の旨味が感じられる味わいに仕上げたという。

〈スイーツ単独ショップの限定出店も計画〉
一方、同社はサイドメニューとして人気のスイーツ分野の強化を目的に昨年11月、『スシローカフェ部』を発足。

販売予定数量の50万食を短期間で完売したアップルパイ専門店「グラニースミス」監修の「アップルパイ」(税抜280円)を筆頭にヒット商品を連発しており、新たに下期は「ベイクチーズタルト」で知られるBAKE Inc.とのコラボレーションメニューの導入を発表し、4月12日から新商品として「チーズアイスクッキー&ブルーベリー」(税抜き280円)を発売している。

「どこの店舗でも食べられないスシローのオリジナルスイーツ。スイーツについては今夏、期間限定のスイーツ単独ショップの出店も計画している」(村井友梨香スシローカフェ部部長)とし、好業績をけん引するスイーツ分野のさらなる強化に乗り出す意向だ。

〈食品産業新聞 2018年4月16日付より〉

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