ニチレイフーズ 「きくばりごぜん」20周年、容器や中身の改良進める、新規獲得施策も【冷凍宅配弁当の最前線】

ニチレイフーズ 「きくばりごぜん」シリーズ
ニチレイフーズ 「きくばりごぜん」シリーズ

2004年から冷凍の宅配弁当を手掛けてきたニチレイフーズ。2023年11月からは、主力の「きくばりごぜん」のリブランディングを進め、2025年を目途に、シリーズ全品でデザインの刷新やトップシール化などを行う。ウエルライフ事業部eコマース部eコマース営業グループの渡辺千春グループリーダーに聞いた。

渡辺リーダー
渡辺リーダー

――冷凍の宅配弁当市場の動向を、どう感じていますか。

非常に伸びしろがあると思っています。コロナ禍を経て、冷凍食品は量販店で販売される商品を中心にその利便性や品質の良さが再認識されましたが、冷凍弁当もこの期間で存在感が増したと感じています。市場データを見てもこの先の堅調な伸びを予測しているものが多く、私たちもそれにしっかりとついていかなくてはと思っています。

将来的には、共働きの方々に加えて、シニアの人口も伸びるので、栄養がしっかりと管理され、美味しさにもこだわった、健康に配慮した食事メニューの提供はさらに支持されると思っています。

――貴社の宅配弁当の売上の推移についてお聞かせください。

コロナ禍以降、毎年前年比2ケタで伸長し続けています。私どもは20年以上前に通信販売の事業を始めました。冷凍食品業界の中では恐らく最初だと思います。その頃から長くご利用頂いている方もいらっしゃいますが、コアユーザーは50~60代が中心です。コロナ禍を経て30~40代の会員数も増えました。

――2004年から販売している「気くばり御膳」シリーズを「きくばりごぜん」に刷新しました。内容などをお聞かせください。

20周年を迎えたことを契機に、トップシールのスタイルに変えました。また、従来のメインユーザーであるシニア層に加え、若年層など幅広いお客様への利用拡大を視野に、シリーズ名を「気くばり御膳」から、ひらがなの「きくばりごぜん」へ変更し、デザインもより優しく親しみやすいものにしました。

さらに、商品に使用するトレイ、フタ、配送用段ボールなどすべてを環境に配慮した素材を使う「オール環境包材化」に変更しております。反応としては非常に良いです。特に、商品に使用しているトレイは、石灰を原料とした「STONE-SHEET」を使用することで、紙製のトップシールと共に可燃物として捨てられるようにしました。利便性は非常に高く、お褒めの言葉も多数いただいています。また包材変更だけでなく、中身もより美味しくリニューアルをしています。

「きくばりごぜん」は、エネルギー300kcal以下、塩分は2g以下、野菜の使用量は100g以上、という3つのポイントで設計しています。一般的に塩分を控えた食事は、全体的に味が薄くなりがちで、インパクトや食べたときの満足感が得られにくいものになります。

そこで、「きくばりごぜん」ではすべてを薄味にせず、出汁やスパイス、食材を生かして、味のメリハリをつけるなど工夫を凝らしています。今回のリニューアルでは、主菜はもちろん、副菜含めた1食分でしっかりとご満足いただけるように完成度を高めました。

現在は49品を展開しており、2024年春で約半分の20品がこのトップシール型になりました。シリーズ全品のトップシール化は2025年の春頃を予定しています。

――新メニューは投入されるのですか。

2024年の春に「さばの中華香味だれ」と「炭火焼鶏もも肉の親子煮風」を新メニューとして発売しました。

「さばの中華香味だれ」は、ふっくらと焼き上げたさばに生姜、ネギ、ごま油が香る黒酢ソースをかけています。「炭火焼鶏もも肉の親子煮風」は、炭火焼の香ばしい香りが特長の鶏もも肉に、出汁の風味豊かな卵をふんわりかけた商品で、どちらも自信作です。

「きくばりごぜん」では魚メニューが人気で、売上の上位には常に何品かあるような状態ですね。チキンは当社の強みとするところなので好評です。

〈新規獲得のためのキャンペーンも 新たな客層獲得へ〉

――主に良く使われるシーンは?

昼食や夕食問わず、日々の食事での栄養管理のために使ってくださっています。

――ご飯付きが欲しいということもあると思いますが。

当社も「もち麦ワンディッシュ」というもち麦入りのごはんの上におかずがのったワンプレートタイプのシリーズがあり、その美味しさと手軽さについてお客様からもご評価いただいていますので、今後注力していきたいと考えています。

――一番注力している取り組みは。

商品面は主力の「きくばりごぜん」のトップシール化をいち早く終えることです。トレイやロゴのデザインも含め、3年以上前から準備を進めてきたので、一日でも早い切替完了を目指して進めていきます。

販売面では、既存のお客様に向けてはダイレクトメールやカタログなどの紙媒体でのコミュニケーションを行っています。まとめ買いをするとお得になるなどの情報をお伝えしています。

年間の購入額に応じて会員ランクを設定し、いつも購入してくださる方向けの特別な企画として、新商品の先行販売なども行っています。メールマガジンやLINEでの発信も行っています。

他にも、新しいお客様を獲得できるような施策を考えて進めて行きます。

――新規利用者の獲得のため、検討されている施策などはありますか?

「きくばりごぜん」20周年を盛り上げるためのキャンペーンを2024年4月から行います。セカンド冷凍庫をプレゼントするキャンペーンです。冷凍庫がパンパンでもう入らないという方が大勢いらっしゃったので、このキャンペーンで新規のお客様にもぜひ活用してほしいです。

私どもの商品を利用される方の年齢層は50代~60代が中心と申し上げましたが、この先を考えますと40代の方々からの認知も高めていきたいと思っていますので、先ほど申し上げたキャンペーンやWEBなどでアプローチをしていきます。

――まだ不十分と感じているような取り組みはありますか。

常に新しいお客様にアプローチしていく必要があります。WEBを中心に、お得なセットや商品のベネフィットを提案して、日常的にご利用いただけるようにしなくてはと思っています。

――今後、力を入れる取り組みなどお聞かせください。

2024年は「きくばりごぜん」20周年イヤーなので、先ほど申し上げたキャンペーンなど他の企画と合わせてしっかりと盛り上げていきたいと思っています。

〈冷食日報2024年4月15日付〉

媒体情報

冷食日報

冷凍食品に関するあらゆる情報を網羅した日刊の専門紙

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近年の冷凍食品をめぐる情勢は、共働き世帯の増加や家族構成の変化、また飲食店や量販店の惣菜売場の多様化によって需要が増加しています。一方で、家庭用冷凍食品の大幅値引セールの常態化はもとより、原料の安定的調達や商品の安全管理、環境問題への対応など課題は少なくありません。冷食日報ではこうした業界をめぐるメーカー、卸、そして量販店、外食・中食といった冷凍食品ユーザーの毎日の動きを分かりやすくお伝えします。

創刊:
昭和47年(1972年)5月
発行:
昭和47年(1972年)5月
体裁:
A4判 7~11ページ
主な読者:
冷凍食品メーカー、量販店、卸、外食・中食、輸入商社、物流会社、業界団体など
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