マルハニチロ、「WILDish 唐辛子ツナ炒飯」の韓国版を投入/韓国では11月に発売、日本でも12月上旬に数量限定で

「WILDish 唐辛子ツナ炒飯」
「WILDish 唐辛子ツナ炒飯」

マルハニチロは22日、冷凍食品「WILDish(ワイルディッシュ)」シリーズから韓国版「唐辛子ツナ炒飯」を、12月上旬に数量限定で発売すると発表した。取り扱いは、同社公式ECサイトと一部小売店。韓国の缶詰ツナ市場で売上トップのDowngqon(ドンウォン)社のロングセラー商品「Downgqon唐辛子ツナ」を配合しており、日本版よりも刺激的な辛さが特徴となっている。

「ワイルディッシュ」シリーズは2019年から展開している冷凍米飯シリーズ。個食型のフィルム包装容器を採用し、袋が皿の代わりになるためそのまま喫食できる点などが支持されている。

「唐辛子ツナ炒飯」は、Downgqon社のロングセラー商品「Downgqon唐辛子ツナ」を配合した商品で、今年9月に日本版を発売している。日本版はコチュジャンで仕上げることで、甘辛いマイルドな味わいとなっている。

一方の韓国版は、唐辛子パウダーとローストガーリックオイルを加えることで、本場の韓国でも親しまれる旨辛い味付けに仕上げている。韓国での販売は今年11月を予定し、まずはオンラインサイトで販売する。今後、ロッテマートやセブンイレブンといった量販店での販売も計画している。価格は日本円で約550円。

また、日本でも今年12月上旬に韓国版の販売を、同社公式ECサイトと一部小売店にて数量限定で予定している。

〈韓国でも少子高齢化、単身世帯も増加傾向〉

単身世帯は増加傾向にあり、日本における単身世帯は20年に38.0%で、35年には42.8%まで広がる見込みだ。

韓国市場においても少子高齢化が進み、総世帯の35.5%が単身世帯となっている。タイパやコスパを求める傾向が強まっているほか、オンライン配送プラットフォームの拡大と利用は急増しているという。個食需要により小分量や個包装の需要は増えているようだ。

24年における韓国の冷凍食品市場は3,000億円規模と言われ、餃子や韓国惣菜が支持されている。急速冷凍の技術発展や冷凍物流インフラの高度化などで市場は拡大しているという。近年ではオンラインでの販売も伸び、全体の約18%を占める。

韓国においても冷凍米飯市場は着実に伸長を続け、23年度は前年度比で約2%増となった。その中で、コロナによる販売チャネルの急変や、タイパ需要の高まりによって、オンラインでの販売は21年度比で約30%増と大幅に伸びている。

今回の商品は韓国市場で受け入れられる味付けを追求した商品に仕上げている。マルハニチロは今回の商品の投入などで海外市場の開拓を目指す。

10月22日に行われた発表会で、マルハニチロの市販用冷凍食品部の長谷川孝成部長は「どういった形が海外出る上で重要か教えてもらった。超えていかなければならない壁はあるが、現地の調査と共に、品質的に求められるものなどを学び、コンセプトと品位を追求したい」と語る。

ドンウォンジャパンの河基錫(ハ・キソク)社長は「日本企業とコラボレーションした冷凍食品は今回初めて。今回発売の韓国版は韓国人に合う味付けとなっており、日本と韓国で商品を育て、第2弾、第3弾と続けたい」と期待を寄せた。

河基錫(ハ・キソク)氏(写真左)と長谷川孝成氏(写真右)
河基錫(ハ・キソク)氏(写真左)と長谷川孝成氏(写真右)

〈冷食日報 2025年10月23日付〉

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