ヤクルト本社、「Yakult(ヤクルト)1000」など8品で免疫機能訴求 35年以上の研究を商品価値へ

免疫機能を表示する「Yakult1000」シリーズや「ヤクルト400」シリーズなど。10月21日時点で計8品が出そろう
免疫機能を表示する「Yakult1000」シリーズや「ヤクルト400」シリーズなど。10月21日時点で計8品が出そろう

ヤクルト本社は、35年以上にわたり研究を進めてきた乳酸菌 シロタ株の免疫研究を商品展開につなげる。10月21日には機能性表示食品「Yakult1000」をリニューアルし、従来の「ストレス緩和」「睡眠の質向上」「腸内環境改善」に「免疫機能維持」を追加する。6月から順次、免疫機能を表示する商品の展開を進めており、10月21日時点で計8品となる。

ヤクルト本社中央研究所(東京都国立市)で9月11日に開かれた見学会で、開発部研究開発管理課の萩平悠也係長が「ヤクルトの免疫のストーリー~研究から商品価値へ~」と題して説明した。

萩平氏は「免疫という言葉は当社の事業の原点にある」と話す。創始者の代田稔博士は、感染症が多かった時代に病気にかからないための研究を進める中で腸に着目し、乳酸菌研究へと進んだ。

ヤクルトでは1989年に乳酸菌 シロタ株と免疫に関する最初の学術論文を発表。その後、NK細胞や免疫調節作用などへ研究を広げ、日本を含む11カ国で免疫に関するヒト試験を行ってきたという。

〈免疫応答の起点となるcDCの活性化を確認〉

免疫機能表示の根拠の一つが、従来型樹状細胞(cDC)に関する研究だ。

健常な成人男女200人を2群に分け、一方には乳酸菌 シロタ株400億個を含む飲料、もう一方には乳酸菌 シロタ株を含まない対照飲料を1日1本、4週間摂取してもらうランダム化二重盲検比較試験を実施した。

その結果、cDCの活性化指標は、対照群に比べ乳酸菌 シロタ株摂取群で摂取2週目と4週目に有意に高く、cDCの活性化が確認された。なお、この試験は「Yakult1000」そのものを用いた臨床試験ではない。

乳酸菌 シロタ株の免疫研究は1989年に始まり、NK細胞の研究や免疫調節作用に関するヒト試験へと広がってきた
乳酸菌 シロタ株の免疫研究は1989年に始まり、NK細胞の研究や免疫調節作用に関するヒト試験へと広がってきた

ヤクルトは、摂取された乳酸菌 シロタ株がcDCに働きかけ、その先に位置する免疫細胞に作用することで、健康な人の免疫機能の維持に役立つとしている。

萩平氏は、これまでNK細胞などへの作用を研究してきたが、「免疫の起点となる樹状細胞やマクロファージを活性化するかは明確になっていなかった」と説明。今回の研究でcDCへの作用を確認したとした。

〈「Yakult1000」、4つの機能を表示〉

乳酸菌 シロタ株を含む各商品の機能と位置づけ。免疫機能を表示する商品は10月21日時点で計8品となる
乳酸菌 シロタ株を含む各商品の機能と位置づけ。免疫機能を表示する商品は10月21日時点で計8品となる

「Yakult1000」は10月21日のリニューアルで、「一時的な精神的ストレスがかかる状況でのストレスをやわらげる」「睡眠の質を高める」「腸内環境を改善する」に加え、「健康な人の免疫機能の維持に役立つ」機能を表示する。2026年10月~2027年3月の販売目標は1日87万7,000本。

ヤクルト本社は6月に「ヤクルト400」「ヤクルト400LT」を「ヤクルト400免疫腸活」「ヤクルト400LT免疫腸活」としてリニューアルし、免疫機能の表示を開始した。

10月5日には「Yakult1000 糖質オフ」「Y1000」「Y1000 糖質オフ」「ヤクルト400W免疫お通じ」の4品をリニューアル。さらに10月21日の「Yakult1000」のリニューアルをもって、免疫機能を表示する商品はヤクルト1000シリーズ4品、「ヤクルト400」シリーズ3品、「ヤクルト免疫バランス」の計8品が出そろう。

萩平氏は、乳酸菌 シロタ株について「一つの菌株で、腸内環境改善、ストレス緩和、睡眠の質向上、免疫機能維持という4つの機能を持つのは非常に少ないのではないか」とした上で、「どの機能も腸を起点にしているところがポイント」と説明した。

〈宅配と直販、2つのチャネルを活用〉

免疫機能を表示する商品は、ヤクルトレディによる宅配と、スーパーやコンビニ、自動販売機などの直販で展開する。萩平氏は、宅配では顧客との接点を生かして飲用の習慣化をサポートし、直販では幅広い消費者にリーチしていくと説明した。

萩平氏は2026年に免疫機能を表示する商品が相次いで登場することについて、「今回発売する商品は、決して突発的に開発されたものではなく長年にわたり積み重ねてきた研究・開発の成果として誕生したもの。これまで研究してきたことの延長線上に今回の商品がある」と話した。

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