清涼飲料業界各社は、人々の健康意識の高まりを受け、ミネラルウォーターや無糖茶飲料、トクホ飲料などのラインアップを充実させているが、コカ・コーラ社は地球環境の〝健康〟に貢献することも目指していく。日本コカ・コーラは、1月29日に「容器の2030年ビジョン」を発表した。2030年までに廃棄物ゼロ社会を目指すという意欲的なチャレンジだ。

具体的には、まずPETボトルの原材料として、枯渇性資源(限られた量しか存在しない再生不能な資源)である石油由来の原材料を可能な限り使用しないことを挙げている。その分、原材料としてリサイクルしたPETボトルや植物由来原料のPETボトルの採用を進め、PETボトル1本あたりの含有率を平均で50%以上にすることを目指す。

次に、政府や自治体、そして飲料業界や地域社会と協働しながら日本国内のPETボトルや缶の回収とリサイクル率のさらなる向上を図る。より着実な容器回収やリサイクルの枠組みの構築と、その維持に取り組む考えだ。その結果として、国内で販売した自社製品と同等量の容器の回収・リサイクルを目指す。

そして、清掃活動を通じて地域の美化に取り組んでいく。また、容器ゴミ、海洋ゴミに関する啓発活動へ積極的に参画していく。

これらは、世界最大の総合飲料企業である米国のザ コカ・コーラカンパニーが今年1月19日に発表した、廃棄物ゼロ社会の実現を目指すグローバルプランに基づくものである。ザ コカ・コーラカンパニーは容器に関する取り組みを抜本的に見直し、2030年までに同社の容器の数量100%相当分の回収・リサイクルを推進するグローバル目標を設定した。コカ・コーラ社の製品が提供されている200以上の国の中には、日本のようなリサイクルの仕組みが整っていない国も多いため、非常に高い目標と言えそうだ。
PETボトルのリサイクルにより生まれたユニフォーム

PETボトルのリサイクルにより生まれたユニフォーム

日本コカ・コーラと国内各地のボトラー社などから構成されるコカ・コーラシステムは、1970年代から容器の回収・リサイクルのテーマに取り組んできた。1970年には業界に先駆けて自動販売機脇に回収ボックスの設置を開始し、80年代以降は統一美化マークや缶・PET容器の材質表示、社員による清掃活動、市民との対話を通じて回収・リサイクルへの理解促進に努めている。一方で、蓋が外れずゴミにならないステイ・オン・タブ缶やリサイクルしやすい容器を業界に先駆けて導入し、容器の改善を通じた回収・リサイクルを推進してきた。また、容器軽量化による省資源化の推進も約40年の歴史があり、世界の中でも環境面で先進的な取り組みとして注目されている。

日本コカ・コーラのホルヘ・ガルドゥニョ社長は、「容器の2030年ビジョン」について、「日本は政府、企業、市民の連携によって現在の循環型社会を構築してきました。その成果は、スチール缶、アルミ缶ではそれぞれ90%以上、PETボトルは80%以上のリサイクル率が証明するように、世界最高水準で尊敬すべきものです。しかし、その一方で世界は容器ゴミや海洋ゴミの、国境のない環境問題を抱えています。また、人類が共有する資源についても、世界の人口増加に伴い持続可能な利用がますます重要度を増しています。このたび策定した、“容器の2030年ビジョン”を通じて私たちは、日本における循環型社会の推進ならびに世界の容器ゴミ、海洋ゴミ問題に貢献したいと考えています。掲げた目標の達成は容易ではありませんが、産官民連携のもとで、ボトラー社と共に取り組みを加速し、コカ・コーラシステムだからこそ担うことの出来る役割を積極的に果たしてまいります。」とコメントしている。

17年12月に茨城県霞ヶ浦で行われた湖岸清掃

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