清涼飲料市場の中で、紅茶飲料が好調を維持している。カフェ・ショップでの紅茶ブームや、タピオカミルクティーへの注目を背景に、飲料各社が新製品を積極的に投入したことにより、紅茶飲料の1-7月累計は前年比15.5%増となっている(日本コカ・コーラ社調べ)。その中で最も売れ筋はミルクティーであり、各社は製品開発やコミュニケーション施策を強化している。

コカ・コーラシステムは、発売25年目を迎える「紅茶花伝 ロイヤルミルクティー」をフルリニューアルし、味わい、パッケージを一新して9月2日から発売する(440mlPET、他3品)。中味は、国産牛乳だけを100%使用し、粉乳・ミルクポーションは不使用。手摘みセイロン茶葉を100%使用し、茶葉量を増やして上品な甘さとすっきりとした後味にした。パッケージは、品質感を維持しつつ、若年層も手に取りやすいデザインに進化させている。

日本コカ・コーラ社マーケティング本部の山腰欣吾グループマネジャーは、「“紅茶花伝 ロイヤルミルクティー”は、高品質なイメージが定着しているが、ノンユーザーからは、古めかしい印象や甘さが強そうなどのイメージを持たれており、トライアルが進んでいなかった。発売25年目の史上最大のフルリニューアルを行い、ミルクに本気でこだわることで、ミルクティーの飲用率が最も高い10代~20代の若年層にアプローチする」と話した。コミュニケーションは、若手俳優の伊藤健太郎さんを新セレブリティに迎え、大規模に展開していく計画。
「ミルクティーの飲用率が最も高いのは若年層」(日本コカ・コーラ資料)

「ミルクティーの飲用率が最も高いのは若年層」(日本コカ・コーラ資料)

紅茶飲料シェア2位の「紅茶花伝」ブランドを迎え撃つのは、シェアトップの「午後の紅茶」(キリンビバレッジ)だ。同ブランドは、1-7月累計で前年比7%増と好調に推移している。
 
特に、ミルクティーが好調で、主力の「午後の紅茶 ミルクティー」(500mlPET他)は、男性を中心に販売が伸びており、3月に発売した新製品の「午後の紅茶 マイスターズ ミルクティー」(500mlPET)は、30代~40代女性を中心にリピート率が高く、7月時点で150万箱を突破したという。同社担当者は、「購入者のカニバリがなく、双方とも好調な販売を維持している」とし、深田恭子さんを起用したテレビCM「紅茶派。」が好評であることも要因とする。
 
そして、上位を猛追するのは、今春から紅茶飲料に参入した「クラフトボス」(サントリー食品インターナショナル)。3月に発売した無糖の「クラフトボス・ティー」、7月に発売した「クラフトボス・ミルクティー」(各500mlPET)ともに、若年層や女性から高い評価を得ており、特に「ミルクティー」が数字を伸ばし、2品計の販売数量は8000万本を突破した。通年では1億本突破が確実な状況のもようで、紅茶飲料カテゴリーの活性化に大きく貢献している。
 
ペットコーヒーがオフィスで働く人々から人気となる一方、女性を中心にコーヒー以外のリラックスできる飲料を求める声があり、紅茶飲料はその代表格といる存在だ。ミルクティーは、その中でも最も売れ行きの良いフレーバーのため、ホット製品の提案など、今後も各社が様々な施策を展開することが予想される。