ビールメーカー4社を含む主要食品メーカー18社の17年12月期決算(一部11月)が出そろった。連結売り上げは18社中15社が増収、減収は3社と前年度より増収が1社増えた。ビールの大手4社はいずれも増収となった。その一方、営業利益は前年の全社増益に対し、17年12月期は赤字1社、減益7社とやや厳しさが見えた。4月に経営統合したコカ・コーラボトラーズジャパンHDは大幅な増収増益。

12月期決算の主なメーカー18社のうち、上位10社が増収と売り上げ面では好調な期となった。営業利益では山崎製パン、サッポロHD(ホールディングス、以下同様)が減益となったが上位は増収増益と好調な決算となった(各社の売り上げなどは表参照)。単純に全社の売上高を合計すると11兆2821億円となり、前年比9.0%増(連結子会社2社=サントリー食品IN、不二家を除くと10.0%増)。これはアサヒHDが海外事業の伸びで22%増、コカ・コーラボトラーズジャパンHDが統合でほぼ倍増とこの2社がけん引した。

一方、営業利益を見ると増益10社に対し赤字転換1社、減益7社とやや厳しい内容。前年が原燃料費のコストダウンなどにより黒字転換1社を含み全社が増益となったことと対象的だ。なお、18年12月期の売上予想は2社を除き増収(1社比較なし)。比較可能なメーカーの前年比は4.2%増となる。

各社の状況をみていく。サントリーHDの売上高は海外事業が5.2%増とけん引、国内も1・0%増と堅調だった。ビールは、「ザ・プレミアム・モルツ」が2%増、「金麦」、「頂」が好調な新ジャンルも過去最高となった。ビール全体では市場減の中、前年並みを確保した。飲料・食品は「サントリー天然水」が好調、さらに「クラフトボス」のヒットで2.2%増。

アサヒホールディングスは大幅な増収増益。売り上げではオセアニアの増収に加え、欧州での企業取得がけん引し、海外事業は48%増。営業利益も大幅増の348億円となり、全体の約2割を占めた。国内酒類はRTDなどが好調だったが、ビール類の販売減により、9688億円と0.8%減。しかし営業利益はコストダウン効果により2.1%増。飲料は売り上げ、営業利益とも好調だった。

キリンホールディングスも増収増益。国内ビールは「一番搾り」は大幅刷新で増加したが、新ジャンルなどは天候要因などで減少、全体でもやや減少した。飲料の売り上げはやや減少したがコスト管理の徹底で収益性は向上した。この結果、国内綜合飲料事業は売り上げが1.0%減、事業利益は6.9%増加した。

サッポロHDはビール類の売上数量が減少するなどで国内酒類は0.3%減、国内飲料もとなったほぼ前年並みとなったが、国際事業はビールが好調で6.8%増。全体では1.8%増と増収。営業利益は国内酒類こそ微増を確保したが、国内飲料の減益、国際事業の赤字などで16%の減益。コカ・コーラボトラーズジャパンHDは経営統合のシナジー効果などを十分に発揮し、売り上げ・営業利益とも9割増。今期も成長を見込んでいる。

山崎製パンは食パン、調理パンなどが好調だが売り上げは1.1%増にとどまった。営業利益は人件費や物流コストの圧迫で減益。キユーピーはドレッシングやサラダ惣菜、海外事業がけん引し、売り上げは1.7%増。営業利益は増収効果等で4.8%増となり、売上高、営業利益とも過去最高。

〈食品産業新聞 2018年2月26日付より〉

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