イオンとフジ(松山市)は去る12日、資本業務提携することで合意した。イオンは今月10日に地域ごとに食品小売事業を統合し、各地域で食品小売のトップシェアを取っていく方針を発表した。中四国エリアではSM(食品スーパー)子会社のマックスバリュ西日本(広島市)、マルナカ(高松市)、山陽マルナカ(岡山市)を来年3月に経営統合し、売上高5000億円を超える規模になる。ここに3000億円のフジが加わることで圧倒的な規模を確保し、地域に根差した商品調達や、より効率的なシステムの構築などを目指す。

同日都内で記者会見を行ったイオンの岡田元也社長は、「この地域はドラッグストアやディスカウントストア(DS)に当社も負けている。地域をよく知っているフジの尾崎会長に束ねてもらいたい」と話し、フジをイオングループの中四国エリアの中核企業に据える考えも示した。

イオンは来年2月末をめどにフジの発行済み株式の最大15%を取得する。フジはイオン子会社のマックスバリュ西日本(広島市)の株式を来年3月以降に取得する。フジはどこの共同仕入れ機構にも加盟していない独立系だが、09年から出店エリアが重ならないユニー(名古屋市)、イズミヤ(大阪市)とともにPB(プライベートブランド)「スタイルワン」「プライムワン」の共同開発を始めていた。ただ、イズミヤが14年にエイチ・ツーオーリテイリング(大阪市)の傘下に入り、ユニーが今月11日にドンキホーテホールディングス(東京都目黒区)の子会社になることを発表しており、フジの動向に注目が集まっていた。

フジの尾崎英雄会長は、「小売は地域を守るのが使命だが、96店ではできることに限りがある。我々が一緒に頑張れるパートナーを探していた。たまたまイオンが中四国を統合して新たな高みを目指す方針を出した。これも一つの縁」と提携を決めた理由を話した。

西日本はコスモス薬品(福岡市)やトライアルカンパニー(同)などドラッグストアやDSなど異業種の食品強化が最も進んでいる。スーパー各社ではその対策が課題になっており、西日本エリア大手のイズミ(広島市)も今年4月、セブン&アイ・ホールディングスと業務提携している。

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〈食品産業新聞 2018年10月18日付より〉