富士通グループのトランストロン(神奈川県横浜市、大岡信一社長)が、2010年から販売している富士通製ネットワーク型デジタルタコグラフ(以下、デジタコ)のシリーズ累計販売数が12万台を突破した。

同社は昨年12月より、シリーズ最新版のネットワーク型デジタコ「DTS‐F1A」の販売を始めた。従来品並みの機能を維持しながらも、シンプルなボタン操作や装飾を控えたデザインを採用することで、価格はトランストロンのネットワーク型デジタコでは最も安い9万5000円とした。サービス利用額も1台あたり月額1480円で提供。この中には通信料と24時間体制のサポート料金も含まれている。

「DTS‐F1A」最大の特徴は、リアルタイムで運行状況を管理できること。走行時や到着時、休息時などを細かく記録し、手作業では煩雑になりがちな情報を業務形態に合わせてカスタマイズでき、一日の運行を「運転日報」として、一目で確認できる。
リアルタイムで運行状況を確認

リアルタイムで運行状況を確認

また、走行中の車両位置や周辺状況については、荷主と共有し、事業者と荷主の双方が協力して業務効率化に取り組むことができる。タブレット端末を使って確認することも可能だ。例えば、交通渋滞などが発生した場合、事務所から対象車両へ迂回路を指示し、その情報を荷主と共有する。正確な位置情報を共有することで、両者が一体となり生産性向上に取り組めるというわけだ。

「車両の現在地を見ながら、商品の受け渡し準備ができる。店舗からの問い合わせにもすぐに回答できるので、業務効率化にもつながっている」(荷主A社)トランストロンによれば、最近は食品関連事業者からの問い合わせが増えているという。特に低温度帯の食品を取り扱う事業者が多い。荷室のリアルタイム温度管理に対応していることも一因だ。外部機器の温度センサーを接続すれば、リアルタイムで荷室温度を確認し、運行情報同様、クラウド上に記録を残すことができる。外部機器の温度センサー自体は有料だが、サービスを利用するのに追加料金はかからない。

この温度管理サービスを利用する物流業B社では、「荷室の温度異常があった場合には、車両にメッセージを送信して設定温度などの確認を促している。この温度管理データは、輸送品質の証明として毎月荷主へ提供している」と話す。

現在、トランストロンでは「DTS‐F1A」のほかに大画面タイプの「DTS‐D1A」、ドライブレコーダーを搭載した「DTS‐D1D」を展開している(利用額は機種により異なる)。

〈食品産業新聞 2018年3月29日付より〉