大阪ルクア内に“食”の新業態 店内で生パスタ打ち、マグロ解体も/阪急オアシス

イタリアンマーケット「メルカ」エリアでは店内で生パスタを打って提供
〈7エリアで「食に関する新しい楽しみ方」を提供〉
阪急オアシス(大阪府豊中市)は1日、大阪市のJR大阪駅前のファッションビル「LUCUA osaka」内に、新業態「キッチン&マーケットルクア大阪店」をオープンした。同ビルを運営するJR西日本SC開発が、地下2階にグランドオープンしたマルシェとレストランが融合した新しい食のエリア「LUCUA FOOD HALL」(ルクアフードホール)の核テナントとなり、「買う・食べる・集まる」をコンセプトに、惣菜やグロサリーを買って帰るだけでなく、物販とダイニングなど食にまつわるすべてのシーンを融合させ、7つのエリアのもと、食に関する新しい楽しみ方を提供することを目指す。

〈今後は阪急神戸三宮駅前、JR福島駅前などの他店にもエッセンス取り入れ〉
千野和利顧問は同業態について、「SM(食品スーパー)の最大のテーマはeコマースへの対応である。そのためには店舗空間の心地よさ、ワクワク感、従業員との会話の楽しさなど、リアル店舗の魅力をどう高めていくかが重要だ。今回の店舗では新しい空間で、リアル店舗の様々な良さの追求にチャレンジした」と述べた。

今後の展開として、「阪急神戸三宮駅前(神戸市)と、来年予定するJR福島駅前(大阪市)、キセラ川西(兵庫県川西市)の新店には今回の業態のエッセンスを取り入れる。また、既存の大型店舗にもグローサラント(食材を購入でき、店内で食事もできる業態)の概念を導入していく余地がある」と述べた。

キッチン&マーケット担当の西本和也取締役執行役員は、「年商は25億円以上を狙っていく」と意気込みを語った。パートナーとして飲食チェーンのきちり、大起水産と一緒に運営し、売上高は、レストラン機能で15%、物販で85%を想定。物販のうち、おかず比率は50%を目指す。グロサリーは酒類を含み6500SKU(Stock Keeping Unit=サイズ・種類別のアイテム数)を揃えるが、「こだわり商品はいつも35%と言っているが、今回のこだわり比率は97%だ。宝物を探す感覚で買い物をしてもらいたい」と述べた。客単価は1100円、客数は5000人を想定している。

〈石窯焼きハンバーグ・熟成肉ステーキ、寿司、ワインなども充実〉
「ルクア大阪店」は店舗面積440坪の規模で、7つのエリアで構成する。

イタリアンマーケット「メルカ」エリアでは、店内で生パスタを打ち、数種類のランチボックスを日替わりで提供。カップパスタも500円で販売する。イタリアワインは、全20州のワインを130SKU取り揃えている。

「フレッシュガーデン」エリアでは、生鮮3品の購入をはじめ、石窯で焼き上げるハンバーグや熟成肉ステーキ、寿司が味わえるダイニングも充実。店内で購入した食材を持ち込んで、バーベキューが楽しめるコーナーも併設し、マグロの解体は毎日実施する。

中央に位置し、他のエリアで購入した惣菜や弁当を持ち込める「ミート&イートスクエア」は100席以上を用意し、アルコールやソフトドリンクを提供する。

〈食品産業新聞 2018年4月12日付より〉

「ミート&イートスクエア」には他エリアで購入した惣菜・弁当を持ち込める

「ミート&イートスクエア」には他エリアで購入した惣菜・弁当を持ち込める

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