近商ストア(大阪府松原市)は3月30日、既存の食品スーパー「近商ストア西大寺店」(奈良県奈良市)内に、コンビニエンスストア「ファミリーマート」をオープンした。

ファミマは食品スーパー数社とコラボ出店をしているが、食品スーパーの中にコンビニを出店するのは全国初になる。「従来のコラボ店は、買いやすいかは疑問だったので、食品スーパーの中にコンビニを入れた業態をつくった」(粕本源秀専務営業統括本部長)という。

同店の昨年の年商は前年比7%増の8億5000万円で、今年も5%増で推移している。来店客層は60代が22%、70代が19%、50代が18%と年配層が中心。一方、近隣でマンションの建設が進み、最近では若年層も比較的利用し、40代は17%、30代は9%と、増加傾向にあるという。

〈食品スーパーとコンビニの良い部分を融合、都心回帰の中で生き残る切り口に〉
同店が出店する近鉄大和西大寺駅周辺は再開発中のエリアで、将来的な移転を見越して再投資ができず、店舗の老朽化が進んでいた。加工食品の特売品を並べていたスペースを活性化させるため、同社がファミマに呼び掛けてFC(フランチャイズ)契約を結び、一体型店舗が実現した。

近商ストアのレジとは別に、ファミマのレジを設け、「ファミチキ」などのカウンターFF(ファストフード)、たばこの販売、公共料金の収納代行などのサービス機能を提供する。一方、近商ストアの売場内にもファミマのPB(プライベートブランド)や、ファミマが全店で扱う「無印良品」のコーナーなども導入した。ファミマの商品も近商ストアのレジで一緒に会計することが可能。

ファミマの売場比率は全体の10%強で、売り上げ構成比も同程度を想定。扱いアイテム数は近商ストアが7000、ファミマが1000。客単価はこれまでの1300円から下がると見込むが、客数増でカバーする考え。同店の日販は250万円だが、「10万円は上乗せしたい」(同)という。営業時間は近商ストアの9時~22時(日・祝は21時まで)に合わせる。

「同店で実験し、客数、売上高がプラスならば横展開していきたい」(同)とし、駅前立地でない店舗も視野に入れる。同店よりも小型の売場面積500㎡規模の店舗で展開を考えているという。

粕本専務は、「コンビニはチケット発券や公共料金の支払いなどのサービス機能があり、スイーツなどのデイリー商品の開発力や展開が優れている。食品スーパーとコンビニの良い部分を融合させ、なおかつ小型のフォーマットが、都心回帰の中で生き残っていく一つの切り口になる」と述べた。

〈食品産業新聞 2018年4月12日付より〉

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