ローソンは3月6日、スマートフォンで注文した生鮮食品を、店舗で受け取れる新サービス「ローソンフレッシュピック」(略称ロピック)を東京と神奈川の約200店舗で開始。これまでの経過は「好調に推移している」(同社広報)という。

同社が14年から始めているネットで注文して宅配する「ローソンフレッシュ」は継続しながら、別のサービスとして始めたもの。竹増貞信社長は同日行われた説明会で、「宅配サービスの時間指定は2時間刻みで、2時間家にいなくてはいけないのは大きなストレス。平日に買い物にいけない人も、仕事帰りの動線にあるローソンでピックアップできる」と新サービスの目的を説明した。
ローソン 竹増貞信社長

ローソン 竹増貞信社長

ロピックは当日の朝8時までに注文すると、神奈川県座間市のEC物流センターから商品が出荷され、首都圏に10カ所ある弁当などを扱うチルド配送センターに集められる。注文を受けた生鮮食品は、センターを昼頃出発する既存のチルド配送便に混載し、各店舗に13時半~18時の間に届けられる。店舗では飲料を裏から補充するウォークイン冷蔵庫で商品を保管し、すべて既存のインフラを活用したサービスになる。

来店した顧客はレジで代金を支払い、売り上げは加盟店の売り上げに計上される。現時点では受け取りは18時以降としているが、「将来は店に着いた時点でメールなどで顧客に知らせ、18時前でも受け取れるようにしたい」(竹増社長)という。

扱う商品は生鮮3品のほかメニュー専用調味料、ローソンフレッシュですでに扱うカットされた素材と調味料をセットにしたミールキット、グループの成城石井で扱うこだわり食品など、これまでローソンで取り扱っていなかった商品約500品目。生鮮3品は専門のベンダーが供給する。利用条件は1回の購入金額1000円以上で配送料は無料。

東京都渋谷区、世田谷区、川崎市と横浜市の一部の約200店でサービスを開始し、今期中に首都圏約2000店に拡大する。来期以降、札幌、仙台、中京圏、京阪神圏、福岡などの大都市圏にサービスを広げる。1日10件程度の利用、1000~1500円の客単価を見込む。「1万円から1万5000円の日販引き上げ効果がある。受け取りに来た人がついで買いをすれば日販の上積みになる。店の売り上げになるので、店側の売っていこうという姿勢が高まれば、さらに期待できる。品揃えは顧客の声を聞きながら修正していく」(中村雄一郎理事執行役員ラストワンマイル事業本部長)という。

竹増社長は、「都市部から始めるが、遠くのGMS(総合スーパー)に通っていた地方にも需要はある。忙しい人を手助けするサービスだが、シニアにとっても人がいるリアル店で受け取れるのは重要。全世代向けのサービス。生鮮品の国内市場は25兆円。うちECは1500億円のみで、伸びる余地は大きい」と話した。

〈食品産業新聞 2018年3月22日付より〉

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