ミニストップ、冷凍弁当を実験展開 保存料ゼロで女性客開拓

ミニストップは今年度第1四半期(3~5月)、冷凍弁当を首都圏の直営約30店で実験的に展開する。

「コンビニエンスストア(CVS)の中食は、どうしても添加物を使っているイメージがあり、女性の手が出なかった。保存料ゼロをアピールしていく。成長分野の中食は設備投資の競争で大手にはかなわない。同質化ではなく競争軸を変える」(藤本明裕社長)という。

ミニストップ・藤本明裕社長

ミニストップ・藤本明裕社長

〈「から揚げ&炒飯」「ガパオライス」「トマトチーズチキン&ピラフ」など展開〉
冷凍弁当「ピタッと冷凍」は中身がダイレクトに見える特徴のあるパッケージで、税込498円。「から揚げ&炒飯」「鶏つくね&黒米ご飯」「ガパオライス」「トマトチーズチキン&ピラフ」「ハンバーグ&ピラフ」「チーズハンバーグ&バターライス」など8品目程度をラインアップする計画。製造はイオングループのイオンフードサプライに委託する。イオンのPB(プライベートブランド)「トップバリュ」にも冷凍弁当はあるが、「スーパーとCVSでは、冷凍食品に対するニーズも異なる」(中山博之執行役員商品本部長)ため、独自商品の開発に至った。

CVSの冷凍食品コーナーは壁面のリーチイン型多段ケースが一般的だが、「多段だとなかなか買ってもらえない」(藤本社長)ため、ゴンドラ(商品棚)5本を外し、平オープンケースを導入して、冷凍弁当をはじめとした冷凍中食のコーナーを設ける。

弁当のほかはバゲットロールハムチーズ、グラハムロールベーコン&チーズ(各278円)、プレーンベーグル(151円)、ふくらむ魔法のバターボール(290円)などの冷凍パン、キャラメルチョコロール(258円)などの冷凍スイーツも一緒に並べる。

ゴンドラ5本分以上の売り上げが見込めれば、今年度下期から来期にかけて導入店舗を拡大する。「(高齢化や人口減少などで)今後CVSの来店頻度は伸び悩む。フローズンで買い置き需要を開拓し、買い上げ点数を上げていきたい」(中山商品本部長)としている。

〈食品産業新聞 2018年3月22日付より〉

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