セブン‐イレブン 2万店達成を記念し限定商品、「安全・安心・健康」前面に

古屋社長(左)と、「カラダへの想いこの手から」のマークを掲げる石橋取締役(右)
セブン‐イレブン・ジャパンは、「安全・安心・健康」にこだわった商品開発を前面に出していく。6日から「カラダへの想いこの手から」のキャッチフレーズを新たに採用し、同日から健康を考慮した商品にマークを添付していく。PB(プライベートブランド)「セブンプレミアム」の食品約2500アイテムのパッケージを4月下旬以降順次変更し、これまで裏面のみだった「栄養成分表示」を表面にも表示する。合わせてインバウンドにも購入しやすいよう英語表記も行う。

安全・安心・健康の商品としては、レタス1個分の食物繊維が摂取できるもち麦を使ったおにぎり、1日に必要な野菜を2分の1以上使用した弁当、スープ、麺などをラインアップする。石橋誠一郎取締役執行役員商品本部長は「マーケットを調査すると、具体的に表記しないと買ってもらえない。これからも新しい機軸を入れていく。野菜を摂れない、添加物使っているというCVSのイメージを払しょくしていく」と話した。

同社は1月末にCVS(コンビニエンスストア)として初めて国内2万店を達成したが、「これを機に変わろうとするセブン‐イレブンを理解してもらいたい。安全・安心・健康はこれまでも取り組んできたが、十分に伝わっていなかったので、積極的に伝えていく」(石橋取締役)考えだ。

10月からは店員のユニフォームも、従来のえんじ色のものから、佐藤可士和氏がデザインしたグリーンを基調にしたものに刷新する。

同社は2月28日、都内の本社で、2万店達成を記念して行う取り組みについての会見を開いた。古屋一樹社長は「社会の公器として、社会インフラからライフラインへ。絶対になくてはならない存在にならなくてはいけない」と今後の方針を語った。同社は1万店達成に30年を要したが、2万店達成までには14年と出店ペースを加速させている。人口が減少する中、国内で5万店を超えるCVSは飽和とも言われるが、古屋社長は「食品スーパーもリニューアルでは生鮮より中食を重視し、ドラッグストアも食品を扱いだしている。中食を中心にした便利なマーケットは肥沃だが同質化ではだめ。中食の質を圧倒的に上げていくことで、むしろチャンスがある」とCVS飽和論を否定した。

2万店達成を記念して、NB(ナショナルブランド)メーカーが協力したセブン‐イレブン限定商品を6日から発売する。菓子や即席麺、飲料などの売れ筋商品のパッケージに「ありがとう! 2万店」のロゴを入れたものが35社57アイテム、セブンイレブンの店舗やユニフォームを来たキャラクターなどデザインしたビールや菓子などが12社24アイテム、世界初の果汁入り「コカ・コーラレモン」など他社にない差別化商品が14社17アイテムをラインアップする。

〈食品産業新聞 2018年3月5日付より〉

セブン店舗がデザインされた2万店記念商品

セブン店舗がデザインされた2万店記念商品

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