〈ファーストキッチン単体から転換で店舗売上30%増〉
ファーストキッチンは、ウェンディーズとのコラボ店舗「ファーストキッチン・ウェンディーズ」を急拡大している。女性が好むパスタやデザートも充実させカフェ需要も掴む「ファーストキッチン」と、ボリューム感あるハンバーガーで男性客のニーズを満たしてきた「ウェンディーズ」のコラボレーションは、大きな話題を呼び、人気店へと成長を遂げた。

ファーストキッチン単体からコラボ店舗へと転換を図った店舗は、転換前と比較し売上高が平均で30%増となるなど大成功を収めている。ファーストキッチンでは成長戦略の柱の一つにコラボ店舗を掲げ、今年中に50店舗まで拡大する計画だ。

〈両者の「良いところ取り」で誕生、現在28店舗 2020年には100店舗を目指す〉
2015年3月、昼夜を問わず賑わいを見せる東京・六本木に、多くの人々から注目を集める1軒のファストフード店がオープンした。その店舗の名は「ファーストキッチン・ウェンディーズ」。1969年アメリカに誕生した「ウェンディーズ」と1977年日本に生まれた「ファーストキッチン」がコラボレーションした店舗の1号店だ。それぞれに歴史とファンを持つハンバーガーチェーン同士のコラボ店舗は世界初となり、両者の特長を"良いところ取り"する形で併せて生まれた同店は多くの客を引き付け、現在28店舗まで拡大している。
ファーストキッチン 今井久マーケティング部長

ファーストキッチン 今井久マーケティング部長

両者がコラボレーションするに至った背景をファーストキッチンの今井久マーケティング部長は、次のように語る。

「当時の親会社サントリーと、ウェンディーズ・ジャパンの比嘉社長が交流を深める中、協業で何か面白い店舗を作りたいとコラボ店舗を思いついた。ウェンディーズは2011年に再上陸して以降、立地開発で苦戦した。一方、サントリーHD傘下で一等立地に出店していたファーストキッチンは、ウェンディーズをメニューに組み込むことで客数の増加につなげたかった。両者がウィンウィンの関係を結べる店舗としてコラボ店舗のオープンに漕ぎ着けた」。

メニューについては、「ウェンディーズバーガー」や「チリ」などウェンディーズで人気のメニューを「ファーストキッチン」の既存メニューに加えた。両者がコラボしたことで、世界6500店舗あるウェンディーズ社の購買力を活用し、既存のファーストキッチン含め、主力商品「フレーバーポテト」のコストダウンを図れたという。

これまでファーストキッチンからの転換でオープンしてきた同業態だが、今年は新店で19店舗を計画する。またフランチャイズも募集し、都心部から地方にも拡大、2020年には100店舗まで拡大したい意向だ。

〈「素材回帰・定番回帰」の方針 アルコール導入でディナー強化も〉
一方、ファーストキッチンを含めた今年度以降のメニュー施策では、素材回帰・定番回帰を掲げる。「130店舗だからできる素材を使用し、定番商品を磨くことで客数の増加につなげていく」(今井氏)とし、フレッシュ野菜については同社独自の認証制度FK‐GAPも導入し、土壌から管理していく。またファストフードでは後発となるが、一部店舗にアルコールも導入し、ディナー時間帯の客数増に繋げる構えだ。

〈食品産業新聞 2018年2月15日付「外食特集」より〉

【関連記事】
ドムドムハンバーガー、「2027年に100店舗」のビジョン 現状の3倍
日本サブウェイ、ブランド改革へ始動 5月メニュー改定でサラダ本格導入も
ケンタッキーフライドチキン 17年クリスマス売上は過去最高、今年は「カーネルBOX」強化
ユニーク商品連発、モスの戦略 「名古屋エビフライバーガー」は“過去最速”の販売実績
マクドナルド売上 前年比12.2%増 復活の鍵は商品力と情報発信 「グラン」発売5日で300万食