〈クリスマス期3日間の売上は前年比1.4%増、60億円を達成〉
ケンタッキーフライドチキン(以下、KFC)は、昨冬のクリスマス期間中の3日間(17年12月23日~25日)の売り上げで、前年比1・4%増の60億円を達成した。

マーケティングを担当する日本ケンタッキー・フライド・チキンの小山典孝執行役員は、「唐揚げ専門店の出現やスーパー、コンビニがチキンを強化する中、過去最高の売上高を達成できた。長年培ってきた手作りのおいしさが認められたもの。引き続き『チキンの専門店』として素材にこだわり、おいしさと国産チキン使用の安全・安心を訴求していく」と語る。今年の方針では、約7割を占めるテイクアウト需要に加え、1人客とランチの需要を掴む「カーネルBOX」を強化し、新需要創出も狙う。
日本ケンタッキー・フライド・チキン 小山典孝執行役員

日本ケンタッキー・フライド・チキン 小山典孝執行役員

〈商品開発のテーマは“オールウェイズオリジナル” 手作りスタイルにも挑戦〉
同社が商品開発のテーマに掲げるのは、オールウェイズオリジナル。スーパーやコンビニには真似できない、店内で一から味付けを行い、独自の調理法で提供する手作りの「オリジナルチキン」を中心に「オリジナルチキン」と一緒にお召し上がりいただくことを狙ったサイドメニューの開発に取り組む。また、期間限定で登場する「やみつきだれチキン」などのフレーバーチキンでは、店舗で提供前に1ピースずつたれを塗るという手作りにこだわったスタイルにも挑戦している。

昨年4月には、顧客ニーズに沿った商品開発を行うため、商品開発部とマーケティング部を統合。「別々に活動していたそれぞれの部署を統合することで、商品開発によりお客様の声が届きやすい環境が整った。お客様ニーズに沿った商品を継続して投入していく」(小山氏)。

〈“KFCのフルコース”、「カーネルBOX」で“お一人様”やランチ需要を獲得〉
開発商品の一例として5月に、新ボックスメニュー「カーネルBOX」4種(税込み840円~990円)を発売。「オリジナルチキン」「サンド」「カーネルクリスピー」などのKFCの定番メニューに「骨なしケンタッキー」「カーネリングポテト」「ミニアップルパイ」「ドリンク」を組み合わせた、"KFCのフルコース"が楽しめるボリューム感たっぷりのセットメニューだ。

「他業種も含め、業界を越えた顧客競争の激化が進む中、"お一人様"やランチ需要を狙った新セットメニュー。ランチ・ディナーにも最適なボリューム感で、男性の1人客や土日のレイトランチ需要、フードコート店舗ではカップルや家族でシェアする場面も見られ、新しい需要が取れている」(小山氏)。

ボリューム感を求める男性客に特に好評で、BOXタイプのため車内や野外での飲食需要も獲得できているという。導入以降、想定を上回って好調に推移していることから今年は、「カーネルBOX」をより強化する方針だ。夏期休暇もあるため、ランチ需要の高まる夏に向けては、旬を意識した商品も導入。「既存の季節商品を『カーネルBOX』に組み込み、飽きさせない工夫も図っていきたい」(小山氏)とした。

〈創業50周年を見据え売場づくりに注力、カフェ・アルコール需要を狙う新店舗も〉
同社は2020年、創業50周年を迎える。「当社がメーンターゲットに据えているのは家族を持つ30代、40代の女性。スーパーや惣菜専門店で夕食のおかずを購入するように『オリジナルチキン』を購入して貰える商品づくり、売り場づくりに注力していきたい」(小山氏)。

なお現在、同社は既存のKFC店舗に加え、カフェ需要を意識した「KFC plus」やアルコール需要の獲得も狙うバルタイプの店舗を立地特性に合わせ、出店を進めている。今期は新たに一部店舗を低投資で改装し、お客様のニーズに合わせて商品をカスタマイズできる店舗も計画中だ。

〈食品産業新聞 2018年2月15日付「外食特集」より〉

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