CVS(コンビニエンスストア)「コミュニティ・ストア」を展開する国分グローサーズチェーン(東京都江東区)は無人店舗の本格展開に乗り出す。来月をめどに直営で1号店を出店する。

当面、不特定多数の利用がない職域売店など閉鎖商圏の既存店舗を、無人店舗に転換していきたい考えだ。商品が並ぶ棚とセルフレジのみの構成で、決済方法は交通系電子マネーのみ。将来は社員証などで決済できるシステムも検討し、現金は扱わない。

〈商品棚1本の規模から標準的なコンビニに近い規模まで対応可能〉
このほど都内で行われた加盟店向け商品展示会前のプレス向け説明会で、横山敏貴社長は「『オフィスグリコ』のようなもの」と話した。同様のサービスは「オフィスファミマ」「プチローソン」などがあるが、国分グローサーズチェーンでは、これまで同社の店舗としては成り立たなかったゴンドラ(商品棚)1本程度の規模から、標準的なCVSに近い規模まで幅広く対応できるという。

商品の検品は出荷時に行い、店舗では行わない。商品の補充は自販機ベンダーなど、既存のルートを持つところと組む考え。発注はスタート時はアナログで行うが、将来的には自動発注にしていく。

オフィス内の無人販売では、自販機によるおにぎりやパン、菓子などの販売があるが、「買う側にとって、自販機の商品に対するイメージはあまりよくないので、売り上げも伸びない」(横山社長)という。

〈無人店舗化で「設備は変わらず、人件費が8割減」〉
同社は全548店(17年12月期末)のうち、「コミュニティ・ストア」の看板を掲げる標準的なCVSは77店舗のみで、残りの店舗は工場内や病院、学校などの売店事業になる。CVSの日販は通常30万円以上が必要だが、売店事業は30万円以下のところが大半で、同社ではそういった店舗への商品とシステムの供給を事業の1つの柱にしている。無人店舗は「日販10~15万円ぐらいのところが最も省力化できる。設備は変わらず、人件費が8割ぐらい削減できる」(横山社長)という。

300人以上の従業員がいる事業所は全国に1万カ所以上あるが、人手不足やコストの問題で、出店できなかった場所にも、無人店舗なら出店できる可能性が広がる。

〈食品産業新聞 2018年3月22日付より〉

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