〈テーブルマーク代表取締役社長・川股篤博氏〉
足元の業績は厳しいが、5期連続の増益を見込んでいる。原材料、包装資材、人件費、物流費――すべてのコストが増加する中、生産性の向上など自助努力では吸収しきれない状況となり、来年2月にパックご飯、3月に冷凍うどん、お好み焼き・たこ焼きの価格改定を発表した。事業基盤の整備による収益向上を掲げてボトムライン強化に努めてきたが、来年度は引き続き生産体制の再編に取り組み投資を継続していく。また商品ポートフォリオの確立、高品質なトップライン成長への構造改革をしていく新たなスタートの1年としたい。

家庭用うどん市場を直近5年間で見ると、冷凍の構成比が年率平均3.2%ずつ拡大しており、17年1~10月は初めて40%を超えた。その半面チルドが過半を占める状況は変わらず、チルドから獲得できる潜在需要は大きい。当社の冷凍うどん生産量は年間5億食を超える。17年度はエリアや季節に応じて、玉麺と具付き麺をそれぞれ5品ずつ売場に陳列提案する「冷凍麺GoGo 戦略」の成果もあり、需要の落ち込む夏場にも、お客様の購買機会を創出できた。

米飯分野は冷凍のほかパックごはんを手掛けている。パックごはんは16年に2.5億食を超え、業界トップだ。売上高は前期が10%増と伸長し、今期も第3四半期まで8%増で推移している。まだ間口が狭い市場で便利で今後2~3倍に増えてもおかしくない。

冷凍米飯はOEMの取り扱いが減少したことで売上げは前年を下回ったが、中身は良好だ。家庭用は注力している「和のごはん」シリーズが堅調に推移した。売場で季節的な訴求ができると評価されている。業務用ではガーリックライス、チキンライスなどアレンジ自在な「ベースライス」が非常に好調だ。

冷凍パンは家庭用は低年齢層をターゲットにした「おやつベーカリー」を生協ルート中心に展開している。今後、冷食としてパンが家庭でも認知されていく可能性がある。地道に育成していく。主力の業務用はホテル・居酒屋・レストラン・バル――どの業態でも人手不足が深刻化しており、自然解凍の焼成冷凍パンの需要は大きい。OEMの減少によってパン全体は減収で推移しているが、NB商品は引き続き伸長している。

お好み焼き・たこ焼きはともにシェアNo.1だ。お好み焼き市場はCVSが販売を開始して市場を押し上げている。たこ焼きは特に舟形トレーの一食完結型が伸長している。業務用も量販店デリカを中心に自然解凍商品などが好調だ。

〈ステープルとお好み・たこ焼き、圧倒的No.1を目指す=川股社長〉
18年度は引き続き高品質なトップライン成長による収益性の向上と、競合他社に比肩・凌駕するコスト競争力の実現に向けた最適生産体制の構築(量産体制の構築)に取り組む。ステープル(冷凍麺、冷凍米飯、パックごはん、焼成冷凍パン)、お好み焼き・たこ焼きに注力して、圧倒的なカテゴリーシェアNo.1を目指す。

事業の筋肉質化を優先して、マーケティング投資は後手に回っていたが、製造能力が拡大する冷凍うどんからテレビCMを打ち、電子レンジで調理できることを訴える。

生産体制の再編としては18年3月、魚沼水の郷工場の敷地内に冷凍うどんの新工場棟が竣工する。4月には稼働開始したい。サイロからの原材料供給から包装まで、またライン間の工程の能力調整まで、すべて自動化する。この新工場を受け皿として他の工場のうどんの生産を一時移管しながら順次、工場の環境整備を進める。

お好み焼き・たこ焼きは17年度、生産能力が不足したため、ともに1ライン増設して製造能力の拡充を図る。2~3割の生産能力増強を見込んでいる。

食品産業で市場が縮んでいる分野もあるなか、冷食市場は堅調に伸びている。市場は簡便化のニーズが拡大しており、オリンピック需要も越えて伸長を続けると見ている。

〈冷食日報2017年12月27日付より〉


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