北海道冷食生産量、コロッケ再び9万t超 インゲン・ブロッコリ不作で減少/北海道冷凍食品協会

〈「原料不足、労働力不足による生産制約が課題」〉
北海道冷凍食品協会(会長:藤井幸一サンマルコ食品社長)がこのほどまとめた2017年「北海道の冷凍食品生産調査」について、同協会がコメントした。数量総合計は前年並みだったが、「総体的には原料不足による価格高騰や労働力の不足と高齢化による生産制約がありこれらの問題解決が業界の課題になる」としている。前年は農産品や水産品の原料不足を受けて合計で前年比7.5%減という結果だったが、当年も厳しい状況が続いた。

同協会のコメントは次の通り。「カテゴリー別には冷凍農産物のスイートコーンや南瓜が一昨年の台風の影響からの回復がみられ大幅増になり、馬鈴薯は前半原料不足のためフレンチフライドポテトなどのポテト加工品が減少した。インゲン、アスパラ、ほうれん草、ブロッコリーは春先の低温、日照不足や夏場の極端な高温の影響から減産になり農産合計ではほぼ前年並みになった」。一方「調理冷凍食品は前半の原料不足や慢性的な労働力不足の厳しい環境でしたが主生産品目のコロッケが再び9万t超えになりグラタン、シチュー類はOEM生産の関係で大きく増減した」。「水産関係では貝類(主にホタテ)が回復傾向にあり増加したが秋鮭、イカ、サンマなどは最悪と言われた一昨年を下回る水揚げになり原料高騰に繋がった。堅実な推移をした畜産製品との合計で前年対比85.5%と減少した」。

〈冷食日報 2018年4月25日付より〉

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