2021年1月の冷凍野菜輸入量は16.8%減、減少傾向加速か、主要品目は軒並み1~2割減、全品目で単価下落

2021年1月冷凍野菜輸入量/財務省
財務省が2月25日発表した2021年1月の通関実績によると、冷凍野菜輸入量は7万6077トンで前年比16.8%減、9カ月連続の前年比マイナスとなった。コロナ禍による需要低迷で減少傾向が続いていたが、年が変わり減少率が高まった。このまま2桁減のペースが続くのかどうか、今後の動向に注視が必要だ。

金額ベースでは21.5%減となり、平均キロ単価は176.7円で、前年比5.6%安と6カ月連続で前年を下回った。すべての品目の単価が前年を下回った。中国産は合計3万7950トンで15.6%減。2カ月ぶりに前年を下回った。

輸入品目別に見ると、ポテトは17.6%減と伸び悩んだ。10カ月連続のマイナス。トップシェアの米国が21.2%減で3カ月連続のマイナス。カナダは26.5%増で12カ月ぶりのプラスとなった。欧州はベルギーが26.2%増と4カ月ぶりのプラス。オランダは49.7%減と落ち込みが大きく、7カ月連続のマイナスとなった。中国も24.8%減と5カ月ぶりのマイナスとなった。平均単価は135.8円で前年比6.2%下落した。

枝豆は25.3%減、9カ月連続の前年比マイナスとなった。トップシェアの台湾は29.0%減、中国は32.5%減、ともに9カ月連続のマイナスとなった。タイも9.3%減と6カ月連続のマイナス。平均単価は2.8%安の220.1円。ブロッコリーは13.6%減。前月は6カ月ぶりに前年を上回ったが、再びマイナスに転じた。中国は20.7%減と2カ月ぶりのマイナス。エクアドルは0.1%増と微増ながら、3カ月連続のプラスとなった。

ほうれん草は11.7%減と2カ月ぶりのマイナスとなった。中国が14.0%減と2カ月ぶりのマイナス。台湾(53.3%減)は4カ月連続の大幅減。イタリアは前年比3.4倍と大幅増。コーンは25.8%減。前月は6カ月ぶりのプラスとなったが、当月は大幅減に転じた。トップシェアの米国が28.2%減と2カ月ぶりのマイナス、2位のタイは26.7%減と3カ月連続のマイナスとなった。中国も48.2%減と落ち込み、2カ月連続のマイナスとなった。一方ハンガリーは前年比2.4倍と伸長、3カ月連続のプラスとなった。

インゲンは7.2%減、3カ月連続のマイナスとなった。首位の中国が16.0%減、一方で2位のタイは12.6%増とプラスに転じた。混合野菜は28.6%減と3カ月連続マイナス。中国が35.8%減と大幅減に転じた。前月まで堅調だった、さといもは15.1%減。5カ月ぶりの前年比マイナスになった。

〈冷食日報2021年2月26日付〉