ヤヨイサンフーズ「Oliveto」初のグラタン・リゾットで消費者向け販売も強化/2022年春の業務用冷食新商品・改良品20アイテム発売

Oliveto「海老トマトクリームグラタン」
ヤヨイサンフーズは、2022年春の新商品・リニューアル品として、業務用冷凍食品20アイテムを1月1日より、順次発売している。1月28日、発表した。

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商品開発コンセプトは、従来に引き続き「価値の創造」「感動と信頼の創出」とした上で、今季の重点施策として〈1〉学校給食市場に向けた商品強化〈2〉人手不足に配慮した簡便調理品の投入〈3〉Olivetoにおける新たなカテゴリー展開〈4〉気仙沼工場における商品開発――の4つを掲げて、次の通り商品を投入する。

【〈1〉学校給食市場に向けた商品強化】
学校給食向け商品開発では基本方針として、アレルギー物質への配慮、原料産地の訴求、不足栄養素の添加を挙げつつ、今回は減塩対応商品の品質向上と、新コンセプトのデザート開発を行った。

「減塩対応商品」では、2021年の学校給食実施基準の一部改正により、学校給食摂取基準の一部が変更になったことを受け、2020年に発売し、塩分に配慮した「SC(ソルトケア)シリーズ」について、主力であるハンバーグで「国産鶏肉と豚肉のハンバーグ SC(鉄・Ca)R」「あらびきハンバーグ SC(鉄・Ca)」「星のハンバーグ SC(鉄・Ca)R」の3アイテム・合計10SKU(最小管理単位)を、より美味しく品質向上を図るリニューアルを行った。

「新コンセプトのデザート開発」では、コロナ禍の学校給食で、感染対策の観点から前を向いて無言で食べる「黙食」が取り入れられていることに着目。会話をしながら給食を楽しむことが難しい環境下でも「少しでも子供たちに給食を楽しんでもらいたい」という想いから、遊び心のある新コンセプトの「変化を楽しむ」デザートを開発した。

具体的には2層構造で味の変化を楽しめる「国産いちごとみかんの2色ゼリー(鉄・Ca・VC)」、ゼリーとムースを重ねて食感の変化を楽しめる「シールド乳酸菌入りソーダフロート風ゼリー(VC)」の2品を発売する。

【〈2〉人手不足に配慮した簡便調理品の投入】
簡便調理対応の「ほほえみ厨房」から、油を使わずにオーブン調理で提供可能な焼き調理専用ノンフライ商品「ほほえみ厨房『焼いて』シリーズ」第2弾としてコロッケ2品「牛肉入りコロッケ 55(鉄・Ca)」、「カニ入りクリーミィコロッケ 50(鉄・Ca)」を投入。焼き調理で仕上げる商品でありながら、油で揚げたような風味や食感にこだわって開発した。

「ほほえみ厨房」は、主に人手不足がより深刻な小規模施設向けに「作業性に配慮(調理員のスキルに関わらず提供可能)」、「設備に配慮(少ない調理設備・器具で調理可能)」、「時間に配慮(調理時間が短い)」――をコンセプトに展開している。

【〈3〉Olivetoにおける新たなカテゴリー展開】
「Oliveto」ブランドは、東京・目黒の名店、リストランテカノビアーノ・植竹隆政シェフ監修のもと2009年に誕生。開発段階でシェフのアドバイスを受け、合格品質に達したものだけを商品化したプロユース品質の商品として展開してきた。これまではパスタを品揃えしてきたが、今回新たなカテゴリーとして、グラタン「海老トマトクリームグラタン」および米飯加工品「ポルチーニのチーズリゾット仕立て」の2品を投入し、さらなる展開強化を図る。

また、パッケージは従来の業務用タイプではなく、消費者に商品特徴が伝わりやすいデザインを採用することにより、C&C、宅配、通信販売などの一般消費者に向けた市場を中心に販売し、簡便調理品や買い置き商品の需要獲得を目指す。

【〈4〉気仙沼工場における商品開発】
コロナ禍より続く買い置き、即食ニーズへの対応を図るため、気仙沼工場の機能を活用した煮魚・焼き魚のアイテムを強化する。

「レンジでサカナシリーズ」は、2021年春より発売している量販店冷惣菜向けフローズンチルド商品。消費者の簡便調理、健康志向ニーズを、対ユーザーでは店舗における作業軽減、チャンスロス軽減、買い置きニーズの取組みを訴求している。

今回は、「国産さばのロースト(トマトソース)」、「国産いわしのアヒージョ風」と洋風アイテムを2品投入し、若年層を含む幅広い客層に提案する。

さらに、C&C、通販、宅配市場に向けた冷凍販売用の商品として「国産さば味噌煮 2L(1P)」、「国産さば照焼き 2L(1P)」の2品を発売。従来の2個パック、6個パックに加え、より手に取りやすい1個パックタイプの商品を拡充する。

〈冷食日報2022年2月1日付〉