ニチレイフーズは食品残渣のアップサイクルへの取り組みを始める。「焼おにぎり10個入」の規格外のごはんからエタノールを作り出し、除菌ウェットティッシュに生まれ変わらせる。

※食品残渣=食品関連事業所から出る食品由来のごみ。

【関連記事】ニチレイフーズ関西工場 焼おにぎりラインに新技術、ぬって焼いてを繰り返す
ニチレイフーズ「焼おにぎり10個入」

ニチレイフーズ「焼おにぎり10個入」

6月17~19日に開催される女子プロゴルフ「ニチレイレディス」(千葉市、袖ケ浦カンツリークラブ)で1万個の『「焼おにぎり」除菌ウェットティッシュ』を配布する。ニチレイフーズではこれまで、工場から出る食品残渣をすべて肥料や飼料へリサイクルしていたが、食品残渣をアップサイクルした付加価値型商品の取り組みは初めて。今後、販売も検討している。
 
ニチレイフーズではフードロス削減の取り組みとして、こども食堂やフードバンクへの寄付のほか、工場の生産過程で出てしまう食品残渣はすべて、肥料や飼料にリサイクルしている。しかし「食を支える企業として、食品残渣に『社会的価値』を付加しアップサイクルすることで、これまで以上に豊かな社会を実現したいという想いがあった」という。
 
その第一弾が今回の取り組みだ。ニチレイフーズのロングセラー商品である「焼おにぎり10個入」では生産過程でライン上からこぼれてしまうごはんや形が崩れた規格外のおにぎりがどうしても発生してしまう。この規格外ごはんに着目した。
 
食品・飲料の製造過程で出る規格外品・副産物や農産物の規格外品等を独自の発酵技術でアップサイクルさせることで注目を集める、ファーメンステーション(東京都墨田区、酒井里奈代表取締役)と協業して、規格外ごはんを発酵・蒸留することでエタノールを生成し、除菌ウェットティッシュにアップサイクルした。またエタノールの生成過程でできる、発酵粕はニワトリの飼料として活用する。
 
「焼おにぎり」除菌ウェットティッシュは、「焼おにぎり10個入」の規格外ごはんを発酵・蒸留して作ったエタノールとチャ葉エキス、グレープフルーツ種子エキスを配合した、99%天然由来(残り1%は除菌成分)のウェットティッシュとなる。また包装のフラップに再生PETラベルを、不織布に植物由来の生分解性セルロース素材を採用し、環境に配慮している。
 
〈冷食日報2022年6月17日付〉