新潟県新発田市の菊水酒造は4月9日、同社の代表銘柄「菊水」と同名の酒造好適米である「菊水」の田植えを行った。田植えには同社関係者や地域の住民ら185名が参加し、1時間ほどで約2反の圃場は「菊水」の苗でいっぱいとなった。なお、栽培された米からは「菊水純米大吟醸」(1,800ml/3,963円、720ml/1,985円)と、「同純米大吟醸原酒」(1,800ml/10,000円、720ml/5,000円)」が製造される予定。

主催の菊水酒造・高澤大介社長は同イベントについて「我々の仕事は良い自然環境があってこそできる。その良い自然環境を知っていただくため、たくさんの方に来ていただいて田んぼの感触などを体験して知ってもらうことに大きな意味がある。現在では情報技術の発達により情報が世の中にあふれているが、そんな中でも五感をフルに使って聞いたり見たり、触れたりするリアルな体験を通じて自然環境を意識してもらいたい」とコメント。
菊水酒造・高澤大介社長

菊水酒造・高澤大介社長

また、昨年行われたリニューアルや今後の方針については「日本酒には米の産地による“テロワール”に加え、蔵人の技術や蔵元の考えがあいまってその日本酒の“個性”が形成されている。その個性を最も意識した上でリニューアルを実施。リニューアルでは使用する酒米を全て“新潟県産米”と変更し、より地域的な要素を打ち出した。そうしたことをしっかりと発信し、お客様にそのこだわりと価値を認めて頂いたおかげか、下降基調だった売上が上向きとなっている。今後も工業製品的な商品ではなく、農業的、文化的なものと素晴らしい自然環境を価値として打ち出し、それに裏打ちされた商品を世に送り出していく。また、日本酒を魅力的に見せ、場を楽しくする活動も継続して行うつもり。様々なことを仕掛ける予定なので、楽しみにしてほしい」と話した。

最後に「現状、日本酒の出荷数量は良いわけではないが、その現状にめげてはいけない。ユーザーのニーズと期待に応えていくことで現状にあらがい、着実に前へと進んでいきたい」と締めくくった。

〈酒類飲料日報 2018年5月7日付より〉

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