アサヒビールの1~6月出荷実績は前年比117%程で推移しており、同社推計の市場平均を大きく上回っている。

トピックスとしては今年3月に発売した「贅沢搾り」が6月末時点での出荷実績が4月に上方修正を行った年間販売目標である300万ケースの6割以上を達成。近年はアルコール度数が7~9%のストロング系の市場の伸長が特に著しい為、各社商品開発もその市場を狙ったものが多く、情報発信が少なくなっていた同市場における大型新商品としてユーザーに大きく響いたためか、非常に好調に推移している。

他社からも高果汁RTDは発売されているものの「果汁1/2個分以上使用」という同商品が訴求する独自の価値がトライアルに繋がり、他にはない「贅沢な果汁感・果実感」がリピートに繋がっている。また、発売前から大々的なサンプリングを実施し飲用経験率を高めていたことや、嵐の相葉雅紀さんと女優の上戸彩さんを起用したTVCMの継続的な投下により商品の認知率を向上させられたことが好調に推移する要因となった。

「同商品を好むユーザーはバラエティフレーバーを好む傾向もあり、6月には限定フレーバーとして“ぶどう”を発売したが、これも非常に好調に推移している。今後はフレーバーの拡充を図るなど“贅沢搾り”ブランドの中で違ったフレーバーを楽しんでもらえる様な仕掛けをしていきたい」とエクステンションと今後について同社担当者。

高アルコール帯の商品では昨年発売した「ウィルキンソン・ハード」が好調に推移。「ウィルキンソンRTD」として前年比71%増と前年を大きく上回る数量となっており、その要因として同担当者は「これまでのプレーン市場にあった“ドライなのに少し甘い”“刺激感、炭酸感がもの足りない”というユーザーの不満を解決すべく“ウィルキンソン・ハード無糖ドライ”を昨年6月に発売。同商品は“刺激、強め”“強炭酸”“無糖”と言う他にはない独自価値が高い支持を受けており、これまでのプレーンチューハイの高アルコール市場のメイン顧客である40~50代の男性ユーザーだけではなく、“ウィルキンソン”ブランドを強く押し出した商品特長からか若年層からの支持も高い。また、1月にはシリーズ初となる限定フレーバー“無糖ライム”を、3月には“無糖グレープフルーツ”、7月には夏にピッタリの“クールシトラス”を発売するなど、高アルコールで“全く甘くない”中での味替えニーズに対応する」としている。また、日本鉄板焼き協会とコラボした洋食メニューとの食訴求による飲用機会の創出も狙う。
「ウィルキンソン・ハード 無糖クールシトラス」

「ウィルキンソン・ハード 無糖クールシトラス」

最も出荷数量が多い「もぎたて」はユーザーから支持されている独自の価値である「新鮮な果実感」をさらに強化するためのリニューアルを4月に実施。新たな顧客開拓、奥行きの拡大に向けて、高アルコールRTDにおける最大の飲用シーンである「食中飲用」訴求も新たにスタートさせた。

「もぎたて まるごと搾り ぶどう」

「もぎたて まるごと搾り ぶどう」

「食事との相性」訴求はTVCMをはじめ、POP・ツール類など店頭とも連動。7月にもTVCMでは新素材として「夏野菜カレー」との相性をアピールしている。今年1月以降毎月限定フレーバーを発売し、「もぎたて」の独自価値“新鮮な果実感”を体感できる飲用機会創出を図る。

〈酒類飲料日報 2018年7月30日付より〉