ビール大手4社、2020年始式でのトップあいさつまとめ

【アサヒグループホールディングス・小路明善社長】
予測困難なVUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代に、昨年は豪州CUB 事業を決断した。▽本年、これまで培ってきたブランドや人材などの「強み」を結集させシナジーを生み出す。日本・欧州・豪州の3極を核とした“グローバルプラットフォーム”を確立し、ビールビジネスの世界戦略を始動する。▽高付加価値ブランドを核として成長する“グローカルな価値創造企業”を目指そう。

【アサヒビール・塩澤賢一社長】
お客様にとっての価値(バリュー)の創出を最優先に行動しよう。▽勇気を持って何か一つでも新しいことにチャレンジしよう。向上心を持って昨年の自分を超えていくことが「最高の品質」につながる。▽チームとしてお互いを理解し、力を結集することが「感動の共有」につながる。

【キリンホールディングス・磯崎功典社長】
中期計画2年目として、引き続き「既存事業の収益力強化・成長実現」と「医と食をつなぐ事業の立ち上げ、育成」に注力する。▽持続的な成長を実現するには、お客様や社会が抱える課題の解決を事業の成長機会として捉え、社会とともに歩んでいくことが不可欠である。食から医にわたる領域で、社会的価値と経済的価値を創出し「世界のCSV 先進企業」を目指していこう。

【キリンビール・布施孝之社長】
ビール類は、2年連続で前年比プラスを達成した。2年連続プラスは13年ぶりであり、新商品頼みでないブランド育成で成し遂げたことは大きく、ブランド強化こそ競争優位につながることを証明した1年となり、大きな節目の年となった。▽今年は加えて、クラフトビール市場に大きなうねりを起こしていく。

【サントリーホールディングス・新浪剛史社長】
東京オリンピック・パラリンピックが開催され、たくさんのお客様が訪日される。酒類業界では、酒税改正の第1弾が施行され、市場や消費動向に大きな変化が生じるだろう。▽こうした大きな変化こそ、絶好のチャンスだと捉え、酒類食品事業を挙げて新たな需要創造に取り組んでいく。▽一方で、お客様や社会にとっての「良い商品」の定義は今、大きく変化しようとしている。サスティナビリティの課題にしっかりと結果を出す企業でないと受け入れてもらえない、そんな時代が目の前に迫っている。

【サッポロホールディングス・尾賀真城社長】
全ての活動をお客様の価値創造につなげる事業構造の構築に挑む。創業以来のものづくりやおいしさへのこだわりを深化させ、社会から求められる企業であり続ける。

【サッポロビール・髙島英也社長】
本年は「お酒と人との未来を創る酒類ブランドカンパニー」を目指し、原料育種からおいしさにこだわる「モノ造り」で培ったブランド資産をさらに磨き上げる。

〈酒類飲料日報 2020年1月7日付〉