農水省・食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会が22日、東京・霞が関の同省会議室で開かれ、アルゼンチン・パタゴニア地域からの生鮮牛肉および羊肉と、ウルグアイ産生鮮牛肉の輸入解禁が了承された。

同省は今後、同答申を受けて、両国との間で家畜衛生条件設定の協議に入ることになる。

ウルグアイは、OIE(国際獣疫事務局)のステータスで口蹄疫ワクチン接種清浄国に認定されていることから、pH処理によるウイルスの不活化と脱骨などの上乗せリスク管理措置が設定される。口蹄疫ワクチン接種清浄国からの畜肉の輸入は今回が初めてとなる。

アルゼンチンの南部に位置するパタゴニア地域は、OIE口蹄疫ステータスでワクチン非接種清浄地域に認定されている。口蹄疫ワクチン接種清浄地域である北部とはバランカス、コロラドの両河川によって自然的に隔離されているため、地域主義を適用できないかを検討してきた。南北境界線に12カ所の衛生防疫ポイントが設置されるなど、ワクチン接種地域からの動物・家畜物の持ち込みが規制されていることなどから、「輸入により口蹄疫が我が国に侵入するリスクは極めて低い」と評価。ただ、北パタゴニアの一部地域には、12年までワクチン接種した19万頭の高齢牛が残っている。このため家畜衛生条件で日本向けの牛肉として「ワクチン接種歴のないもの」を求めることになる。

口蹄疫ワクチンを接種すると、本当のウイルスに感染したとしても症状が出にくくなってしまい、初動対応が遅れる可能性がある。こうした潜在リスクを抱えることになるため、日本では、ワクチン接種による清浄性に対して否定的な考え方で防疫対応を行っている。このため、ワクチン接種国であるウルグアイについては、上乗せ管理措置を行うことでリスク低減策を施す。

具体的には、〈1〉口蹄疫ウイルスの不活化を想定し、牛肉のpH値を6以下にする〈2〉ウイルスの浸潤する可能性のある骨を抜く〈3〉危機対応としてのトレサビリティーシステムの完備〈4〉対日輸出要件に該当しない牛との隔離――などが盛り込まれる。同部会委員からは、上乗せリスク管理の実効性の確保などを求める声が挙がった。

〈畜産日報 2018年3月23日付より〉

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