農水省は4月27日、復興庁・経産省と連名で小売・中食・外食・加工業者、卸売・仲卸業者に対し福島県産であることを理由に取り扱わなかったり、買い叩いたりしないよう指導する通知を各団体に発出した。これは3月公表した17年度福島県産農産物等流通実態調査の結果に基づき必要な措置を講じるよう各業者に求めたもの。

同調査では、「福島県産農産物などは、全体として震災前の価格水準まで回復していない」、小売段階では「売れ残りリスクを極力回避するため、福島県産の取扱を躊躇する。とくに、牛肉や米などは福島県産の取扱が十分に回復していない」ことが明らかになった。卸売・仲卸業者への調査では、「牛肉・米では、品質面で値ごろ感の強い外食・中食などの業務用の需要が強まっており、安定的な価格・量での取引が見込める一方で、仕入価格が固定化して取引価格の上昇が見込みにくい」との指摘もあった。

こうした状況を踏まえ、小売・中食・外食・加工業者に対し、〈1〉福島県産であることをもって取扱わなかったり、買い叩いたりしないこと〈2〉他県産と福島県産を対等に比較し取扱商品を選択する〈3〉経営陣が積極的にイニシアチブを発揮し、福島県産を合理的な理由なく回避することが無いようにする――などを求めた。

卸売・仲卸業者には、〈1〉取扱商品に関し産地の指定に過剰に配慮しない〈2〉小売業者のバイヤーなどに対し、現在流通している福島県産農産物が徹底した放射性物質のモニタリング検査を経て安全を確認しているとともに、風評被害の払しょくに向けて関係者が一層協力することが重要である旨を説明する〈3〉風評被害による損害の賠償を受けることができるなどを理由に不当な安価で仕入・販売が行われないようにする――などを求めた。

関連して、販売促進・風評被害に関する相談窓口の設置、販売促進対策の活用の促進、指導・助言などの説明会の開催などを行っていく。

〈畜産日報 2018年5月1日付より〉

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