来週末からのゴールデンウィーク(GW)を前に、豚肉の末端の手当ての動きが一部出始めている。だが、3度目の緊急事態宣言の発令や消費者の価格志向の強まりから極端な引合いは見られていない。

2019年は、上物450円(東京市場、税抜き)前後で推移していた豚価が4月19日から値上がりして、GW直前の4月最終週には550円まで上昇した。

2021のGWは飛び石なうえに作業日を考慮しても来週前半まで枝肉の手当てが間に合うこと、見込みでの調達を避けたい考えから購買者は静観している状況にある。今年も足元の豚価は上物450円がらみで推移しており、これから来週前半にかけてどこまで上昇するかが焦点となる。情勢からみて500円がひとつのラインといえそうだ。

ここにきて新型コロナウイルス感染症予防のための緊急事態宣言が3都府県に発令されることが濃厚になった。報道によると、東京都の場合、宣言期間はGW明けの5月9日までの短期間となる方向だが、2020年(1回目)と違い、流通企業も巣ごもり需要の極端な伸びはないとみる向きは強い。

「もともと『まん延防止等重点措置』が実施されてきたこともあり、いきなり原料の発注量を増やしたりすることはない。焼肉を中心にしつつ、価格志向の強まりやストック需要に対応した商品を中心に品ぞろえを強化するなど、これまでの延長線上での対応になる」(流通関係)という姿勢だ。

現状では、問屋によって「良い」「悪い」のバラツキがあるものの、極端な荷余り感はなく、全体的にはバラは比較的好調で、ウデ・モモ、スネ、小肉、大貫正肉の引合いも堅調にあるもよう。季節的にスペアリブの手当ても強まっているが、スペアリブ以外の販促は少ないようだ。そして、カタロース、ロースについては昨年ほどの勢いは見られず。末端不振からロースやモモなどの凍結玉の在庫も持っているようだ。

輸入チルドも入船スケジュール遅れが続いていることから、末端もスポットの特売は組み難い状況が続いている。全体的に極端に動きは悪いわけではないものの、GWに向けて緩やかなスタートとなっている。

もっとも、量販筋の手当てはギリギリになって入る傾向を強めていることから、連休直前に買いが強まる可能性もある。末端需要が読み難いなかで、問屋筋も確実に発注が来ない限り見込みで枝肉を手当てすることには慎重となっており、手当てが集中すれば一気に高騰する可能性も捨てきれない。とくに2019年のような500円台に乗せてきた場合には、凍結玉の動きも強まりそうだ。

〈畜産日報2021年4月22日付〉