〈加工10小間・物流タイプ12小間に14業者が入居〉
公益財団法人日本食肉流通センター(小林裕幸理事長)は4月25日、新部分肉流通施設「G棟」の内覧会と竣工(しゅんこう)お礼の会を開いた。「G棟」は、2020年10月から建設を進め、このほど竣工し、5月1日から業務を開始する。

【関連記事】日本食肉流通センター 川崎卸売取引施設建て替え、高度な衛生管理できる新部分肉流通施設の着工へ

「G棟」は、鉄筋コンクリート造4階建て、延べ床面積10278平方メートル、うち1階7509平方メートルとなる。1階はテナントエリア・管理エリア・食堂、2階は管理エリア・メンテナンスエリア、3階テナントエリア・管理エリア、4階メンテナンス倉庫など、総工費80億円。

卸売取引施設(テナントエリア)は、合計22小間で構成され、うち加工タイプ10小間、物流タイプ12小間となる。

特徴には、
〈1〉事務室・加工室・冷蔵室・荷捌室をワンフロアに配置(使い勝手に留意した動線計画により作業効率をアップさせた)
〈2〉HACCPに対応した高度な衛生管理システム(結露防止のための最新の除湿機を設置、また陽圧換気システムを導入)
〈3〉センター施設で初のメンテナンスエリアを設置(2階に広大なメンテナンスエリア・点検歩廊を設置、テナントエリアに入らず容易に設備点検・修理が可能)
―が挙げられる。

加工タイプはバース(トラックを駐車して荷物の積み下ろしをするスペース)、荷捌(にさばき)室、冷蔵庫、加工室(前室あり)、事務室で構成され、事務室からは前室を通って加工室に入ることができる。1小間で、バースには2カ所の出入り口があり、交差汚染することなく、荷物は入荷したのち、ワンウエイ動線によるHACCP対応が可能。

各部屋の温度帯は、加工室10℃以下、冷蔵庫0~5℃、冷凍庫-25℃、荷捌室10℃以下。物流タイプはバース、荷捌室、冷蔵庫、冷凍庫、事務室が専用一体ワンフロアに配置される。なお、事務室から隣接する冷凍庫には入れない構造になっている。

「G棟」の入居出店者(五十音順)は、協和畜産、JTSコーポレーション、セブンフーズ、ダイユウ、巧フーズ、平井商店、プライムミート、ホーユーフーズ、マリン運輸、ミーテック、ミートファーム、ミートインフォメーションネットワーク、明商、吉澤畜産の14社。

日本食肉流通センターの小林理事長は、「部分肉センター(A、B、C、D棟)は1981年に開業し、40年が経って老朽化が進み、HACCPへの対応などが必ずしも十分ではなかった。7年前に検討を開始し、新施設をどんな施設にするか検討を始めた。その時に、東扇島の流通拠点としての利点を大きく意識した。首都高速湾岸線のインターチェンジに近く、東京市場、横浜市場にも近い。また首都圏という大消費地にも近く、極めてアクセスがいい。生産地から食肉を持ってきて、消費地に販売するのに素晴らしいロケーションといえる。これを踏まえ高度な衛生管理システムを持った新施設を作ることにした」と経緯を説明した。

そのうえで、「7年前の理事会で建設が決まったが、たくさんの壁があった。どんな施設か、建設費は、A・B棟の方に新棟に移っていただけるか、などなど全てがわからない中でスタートした。これに対し、センターの理事、評議員の皆さん、農水省、農畜産業振興機構、そして新棟施設整備検討委員会の皆さんなどに解決策を見出していただいた。また建設会社の皆さんには、コロナ蔓延という厳しい状況の中で工事を進めていただいた」と、建設に協力した関係者へのお礼の言葉を述べた。

来賓では、森健畜産局長が、「世界的な穀物価格の上昇、為替の円安で畜産物の生産・流通コストが上昇している。コロナによる消費への影響は大きく、外食不振、内食好調の両面があるが、GWを契機に外食での需要が回復することに期待したい。生産・加工を持続的に経営するには、販路の形成と適正な価格転嫁が重要であり、日本食肉流通センターの役割はますます重要になる」と同センターの重要性に触れてあいさつした。

〈畜産日報2022年4月26日付〉