〈「6Pチーズ」の成功をもとに既存品活性策を実施〉
パンにのせる以外のスライスチーズの新しい食べ方提案に挑み、トライアルユーザーを順調に拡大しているのは、雪印メグミルク。「パリパリスライス」と称し、電子レンジで1分加熱し煎餅のようにして食べる提案を昨秋から本格的に展開、じわじわと消費者に広がり始めており、スライスの活性策につながっている。今春も引き続き、この簡単アレンジ提案に注力、主力スライス群、既存チーズの拡販策に徹底的に取り組む。

王道の食べ方以外の提案の背景にあるのは、ロングセラー商品「6Pチーズ」の新たな食べ方提案の成功。食材でデコレーションする「つくロッピー」を16年3月、焼いて海苔などを巻いて食べる「焼きロッピー」のプロモーションを同11月から大々的に展開し、夏はBBQ編でアウトドアシーンも掘り起こすなど、若い母親や家族の関心をつかみ、若年層の取り込み、間口拡大を実現した。そのまま食べてもおいしい6Pチーズに「焼いてもおいしい」という新しいバリューを付与したことで、更なる成長ステージへ踏み出したといえる。

この成功がベースとなりスライスの新たな食べ方提案に注力しており、昨年10月はテレビCMを投下し「パリパリスライス」を大々的に発信、11月から今年2月末までの4カ月間にわたり「パリパリスライスメーカー」が当たる消費者キャンペーンも展開し露出を高めている。パンにのせて食べる以外の「レンチン1分でパリパリ、サクサク」の新しい楽しみ方を付与し、食べる回数、シーンの拡大につなげていく考えだ。

なお、焼きあがる食感は、スライスのレギュラー品、とろけるタイプなどでそれぞれ異なり、これを同社のスライス4品(「スライスチーズ」「とろけるスライス」「こんがり焼けるとろけるスライス」「チェダースライス」)で比較し、キャンペーンサイト(http://www.meg-snow.com/sliced-cheese/cp/)上に掲載、おつまみ向け、おやつ向けなど食シーンまで具体的に導いて紹介している。こうしたきめ細かな提案こそが、消費者の興味をつかみトライアルを取り込めている理由でもあり、スライスの店頭回転アップ、活性化に今後期待がかかる。
スライス4品の焼きあがりを比較(雪印メグミルク「パリパリスライス キャンペーン」サイト)

スライス4品の焼きあがりを比較(雪印メグミルク「パリパリスライス キャンペーン」サイト)

スライスは原料乳価引き上げなどを理由に昨年5月から値上げを行っており、18年度上期は乳業大手以外の値上げしなかったメーカーへ需要が流れ苦戦、これを食い止める策も重要となっている。スライス新提案の動向、効果に注目だ。
 
〈食品産業新聞 2019年1月31日号〉