全国各地のチーズ工房の生産者らが、法人組織「一般社団法人日本チーズ協会」を年内に立ち上げる。10月30日都内で開催した設立説明会で、発起人代表の滋賀県信楽町・山田牧場の山田保高代表が話したもの。「やっとたどりついた。日本のチーズを発展させ、チーズの源である酪農も発展させていくのが目的。会を大きく盛り上げていきたい」と意気込みを示した。

同会の前身は、生産者有志で2014年10月に発足した「日本チーズ生産者の会」。法人化を目指したもののめどが立たず解散、改めてメンバーを集めなおし活動内容などを組み立てなおして、ようやく法人化を実現させるめどがついた。

発起人は山田代表のほか、のダイワファーム(宮崎県)の大窪和利氏、ニセコチーズ工房(北海道)の近藤孝志氏、広内エゾリスの谷チーズ社(北海道)の寺尾智也氏、那須高原今牧場チーズ工房(栃木県)の髙橋雄幸氏、SHIBUYA CHEESE STAND (東京都)の藤川真至氏、三良坂フロマージュ(広島県)の松原正典氏、新利根チーズ工房(茨城県)の西山厚志氏の8人。スタート時点のメンバーはこの8人で、会長は山田氏、副会長は大窪氏が務め、法人化した後は各役職へ就き、年明けから活動を開始していく予定。

課題については、「日欧EPAやTPP11などの国際的な自由化の進展」、「工房製チーズも含めたHACCPによる衛生管理の義務化」、「国内人口の減少」、「酪農家戸数の減少による乳の確保の問題」、「酪農業界の不安定な状況」――の5項目を主に掲げる。

これに対し、
〈1〉仕様書・衛生管理・チーズの総合的な観点を外部委員に評価してもらう工房の認証事業
〈2〉義務化へ対応するHACCP事業
〈3〉セミナーやイベント、商談会の情報提供などを行う広報・企画事業
〈4〉技術や衛生管理などのセミナーを行う研修事業
――の4本を柱に、各地の工房のチーズの品質向上とともに、産業として継続的で持続力ある力をつけるため、国際感覚を身につけ競争力をもてる強い生産者の育成に取り組んでいく。当面は中央酪農会議の事務所内に事務局を設置する。