〈強いミルク感が特徴の「明治北海道十勝生モッツァレラ」発売へ〉
明治は、フレッシュモッツァレラチーズ市場に参入する。約30億円を投資し、北海道の十勝工場に同社として初となるフレッシュモッツァレラの生産ラインを新設。「明治北海道十勝生モッツァレラ」を8月下旬から生産開始しており、9月28日に北海道・関東(甲信越含む)・関西で先行発売する。

国内のフレッシュモッツァレラ市場は森永乳業や北海道日高乳業などが先行しており、明治は5番目の参入となる。後発となることから味と鮮度で差別化しようと、製造工程や包装資材に独自性をもたせこだわった。

製法はカード(凝乳)加熱の際、一般的に熱湯でチーズを揉む(ストレッチング)工程に対し、明治は蒸気で加熱しながら揉む工程を取り入れることで、成分が流れ出さずにミルク感が残ることを実現した。またチーズを浮かべる袋中の保存液にホエイを使用することでミルク風味をアップ、つまり他社品よりミルク感が強いことが特徴となる。

包装資材には一般的に透明フィルムが使われることが多い中、明治は光劣化しにくい遮光性に優れた“アルミ蒸着フィルム”を使用し、鮮度へのこだわりに差別性をもたせた。容量は他社品と同じ100g、希望小売価格も他社品と同じ税別400円、スーパーの特売価格で298円~300円台中盤のイメージとなる。

賞味期限は21日。市場シェアが最も高い森永乳業商品は発売当初20日程度だったが改良を重ね現在は31日となっており、この点においては10日の差がある。「北海道産の生乳のおいしさ、価値を最大限引き出す製造方法を開発し、味についての自信はある。後発メーカーができることとして食シーン拡大を考えている」(中村高士執行役員マーケティング・開発統括本部マーケティング本部長)。

なお国内のフレッシュモッツァレラ市場は約80億円の規模で、2012年度比で約1.7倍。明治では今後の伸長が期待できる有望な市場とみている。輸入品もこの数年で増えたが、空輸の高級品を除き、船便の手頃価格なものは冷凍品が多く、スーパーで売られるフレッシュモッツァレラにおいては国産品に勝機がある。明治はミルク感とともに物性、やわらかさにもこだわり、包丁を使わずちぎってオリーブオイルやトマトと合わせて食べる簡単レシピをSNS等で配信、コロナ禍で店頭試食ができない中で、POPやSNSを活用して食べ方の広がり、日常の食卓への普及を狙う考えだ。

販売エリアは北海道からの輸送、賞味期限との兼ね合いで当面は限定的だが、今後全国展開する予定。