大阪北部地震、本紙(米麦日報)関連では被害軽微

米麦日報 2018年6月19日付
大阪府北部を震源(深さ13km)として18日午前7時58分頃発生したマグニチュード6.1、最大震度6弱の地震による被害は、本紙関連で取材したところ、軽微にとどまった模様だ。18日16時までの取材によると、少なくとも人的被害や建物が倒壊したなどの被害は一切聞こえて来ない。

【米穀】
〈全米販大阪事務所〉
交通機関の遅れ・休止によって、職員・社員が出社できないといった事態を除けば、一切被害の報告は入っていない。当事務所からも確認の連絡を入れた範囲内では、震源に近い幸福米穀(株)や津田物産(株)を心配したが、「被害らしい被害はない」との返事だった。
〈大阪堂島商品取引所〉人的被害も建物被害もない。通常通り営業中。前場第1節の立会も通常通り行うことができた。立会以外の取引員とのオンライン決済にも何も支障が出ていない。万が一支障が出た場合、即座に東京へ移せる用意は出来ているので問題ない。

〈米穀機構〉会員からの被害報告は今のところ一切はいってきていない。
〈(株)大阪第一食糧〉人的被害無し。停電は発生せず、精米工場で荷崩れが起きたなどの報告も無い。
〈伊丹産業(株)〉人的被害無し。精米工場も通常通り稼働している。
〈幸南食糧(株)〉特段の被害は確認されていないが、商品の配送に遅延が発生する恐れがある。
〈(株)神明〉人的被害無し。精米工場への被害は確認中だが、現時点で被害報告は確認していない。神戸では停電なども無かった。
〈(株)京山〉被害は全く無く、精米工場は通常通り稼働している。ただ、物流網がストップしていると聞いているので、仕入・出荷に遅延が発生する恐れがある。

【製粉】
製粉各社からは、被害の報告は上がっていない。日清製粉グループは「グループ会社も含め被害はない」、日本製粉グループも「大きな被害はない」、昭和産業は「グループ会社を含め被害は出ていない」、日東富士製粉は「増田製粉所も含め設備等に被害はない」、全粉協では「当該地域の会員各社に連絡をとったが、被害の報告はない」としている。

【パン】
〈山崎製パン(株)〉
大阪第一工場(大阪府吹田市)では人的被害もなく、工場も一度自動停止したが、その後は問題なく稼働している。
〈敷島製パン(株)〉従業員の安否確認はすんでおり、人的被害はない。大阪豊中工場(大阪府豊中市)はガス、水道に問題があり、生産を止めて被害状況を確認しているところ。

【即席麺】
〈日清食品(株)〉
安否確認は済んでおり、従業員の人的被害はない。大阪本社(大阪市淀川区)では交通機関の乱れにより、一部の社員が出社できないといったことはあるが、工場の稼働には影響ない。
〈エースコック(株)〉人的被害はなく、工場や設備も問題なく稼働している。ただ、本社(大阪府吹田市)は出社できない人も多く、開店休業状態とさせていただいている。生産体制に問題はない。

〈米麦日報 2018年6月19日付より〉

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