山田屋本店「OKOME COLLECTION」大盛況 “平成生まれ”13品種の食べ比べで「お米の味ってこんなに違うんだ」

秋沢淳雄社長(左)、イベント発案者の秋沢毬衣さん(右)
〈各産地がブース構える〉
(株)山田屋本店(東京都調布市、秋沢淳雄社長)は21日、銀座三越で第1回「OKOME COLLECTION」を開催した。同社が銀座三越などに出店している「米屋 彦太郎」の“看板娘”秋沢毬衣さんの発案によるイベント。今回は“平成生まれ”がテーマの通り、平成に生まれた以下の13銘柄を比較試食できる(カッコ内は本格デビュー年産)。

▽青森「青天の霹靂」(27年産)
▽秋田「つぶぞろい」(27年産)
▽秋田「秋のきらめき」(27年産)
▽宮城「だて正夢」(30年産)
▽宮城「ささ結」(27年産)
▽山形「つや姫」(20年産)
▽山形「雪若丸」(30年産)
▽岩手「金色の風」(29年産)
▽岩手「銀河のしずく」(28年産)
▽新潟「新之助」(29年産)
▽福井「いちほまれ」(30年産)
▽兵庫「いのちの壱」(18年産)
▽佐賀「さがびより」(22年産)

会場では各産地の県庁や全農県本部、単協、生産者が自県産米を消費者に直接PR(下写真)。食べ比べのほか、販売コーナーでは午後の時点で欠品が出ている品種もあった。ある県庁担当者は「食べ比べのイベントに出たのは初めて。消費者のリアクションが直接判るので、ブランド戦略を練る上で面白い企画だ。普段は(品種間の)優劣を競ったりするものだが、単純な食べ比べの面白さで消費者が興味を持ってフィードバックしてくれているので、非常に考えさせられる。是非また出たい」と話す。

第1回「OKOME COLLECTION」

発案者である秋沢毬衣さんは「特A云々やコンクールなどではない方法で各品種を紹介してみたかった。生産者と消費者を直接繋ぐ場であり、来て下さった方々は『お米の味ってこんなに違うんだ』と驚いてくれる。米屋も産地も消費者と如何に接点を持つかが一番重要。“平成生まれ”という括りは私が平成元年生まれということもある。テーマを変えながら年1回くらいで続けていきたい」と笑顔で話した。

秋沢淳雄社長は「全国には美味しい品種が沢山あるが、消費者がそれを知るきっかけ、食べるきっかけはそうそう無いのが正直なところ。今回はどの料理にどの米が合うのか提案し、チャートも配っている。実際に食べてみて自分の味覚とチャートが一致するのかも1つの楽しみ。米の持っている広がり、選び方、多様性を楽しんでもらいたい。産地の方々にとっても消費者の生の声を聞ける場だ」と話した。

また、会場で食べ比べに勤しんでいた20代の女性は「普段はパン、たまに玄米を食べていたけど、お米によってもちもちしていたりあっさりしていたりすることを全然知らなかった。普段全く意識していなかったので、これからはもう少し意識しながら普通のお米も食べてみようと思った。(記者:お気に入りは?)伊達政宗……だて正夢! もちもち感がすごくて美味しい」。

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〈米麦日報 2018年10月23日付より〉