“ステイホーム”を余儀なくされたこの4月と5月。在宅勤務やリモート会議など、人々の働き方が変わる中、各社から送られてくるニュースリリースや取材する機会がだいぶ減っていた。その中で制作過程も含めて記憶に残ったのは、食品企業が運動や食育、おいしい食べ方・飲み方などの動画を自社サイトで公開した活動だ。
 
もともと用意されていたものはほとんどなく、ステイホームを少しでも楽しく充実したものになるようにと、広報などごく少人数のチームが動き出し、社内外の関係各所に理解を得ながら、素材や人材をフル活用して実現させていった。着想から公開まで、非常に速いスピードで進められていることに驚かされた。
 
また、多くの食品企業が、こども食堂や医療従事者などに、自社製品を寄贈する支援を行ったことも印象深い。それは、我が家もそれらの食品を受け取り、実際に体験したためだ。近所のこども食堂が、3人以上の多子世帯も対象範囲とし、弁当の配布をしてくれた。
 
弁当には、作ってくれた複数の飲食店が紹介され、箸袋には「ありがとう。おおきなゆめをもってね」と書かれていた。その弁当とともに、子どもたちが喜んで持ち帰ったのが各社から寄贈された食品だ。飲料や菓子、無菌米飯など、自分自身が寄付の記事で取り上げた食品が多くあった。地域や世の中の人々に支えられていることを強く感じ、励まされ、次はこちらが恩返ししようと思う体験になった。
 
〈食品産業新聞 2020年6月18日付より〉