居酒屋や外食店などが営業を再開しているが、座席を間引きするなどソーシャルディスタンスを取る措置が取られている。以前はいつも客が並んでいた大手カフェチェーンも、座席数が減っているのに、今はすぐに入れる。緊急事態宣言解除後もテレワークの普及で、都心に人は戻り切っていない。今の都心の昼間人口と、間引きされた飲食店の座席数は、ある意味バランスが取れているのだ。
 
しかし、満席でも店の稼働率が半分以下のため、都心では営業しても、家賃が支払えずに赤字のはずだ。家賃を半分以下にしないとバランスが取れない。
 
家賃は地価に連動するから、この状況が続けば、今の都心の地価は高すぎるということになる。これまでは人が集中し、稼働率も高かったので、バランスが取れていた。
 
今後テレワークがさらに定着すれば通勤も減る。会社が利便性のよい場所にある必要もなく、通勤しやすい所に住む必要もない。サーファーは海の近くに住めるし、登山が趣味の人は山の近くに住める。都市集中で成り立っていたこれまでのビジネスモデルが崩れることになる。
 
都心の地価が下がり、地方の地価がもう少し上がる。都心の不動産で大儲けしていた人は大損するかもしれないが、過疎が進む地方に、人とカネが集まり始める。東京一極集中が分散されれば、日本という国のリスクヘッジにもなる。いいことじゃあないか。
 
〈食品産業新聞 2020年6月15日付より〉