味の素新社長に西井孝明常務、世界の偉大な食品メーカーへの仲間入り目指す

味の素は6日の取締役会で次期社長に取締役常務執行役員の西井孝明氏の就任を決定した。6月下旬開催の株主総会後の取締役会で正式に就任する。

伊藤雅俊社長は同日の記者会見で、6年の在任期間を振り返り、「就任したのが味の素社創業100周年に当たる09年で、今年6月までの6年間社長業務を預かってきた。この間、2度の中期3カ年計画を作り、バルクからスペシャリティーへの事業構造改革を行い、一区切りついた。今後は世代交代し、時代に合わせたグローバル・スペシャリティ・カンパニー(以下GsCと略)に向かって欲しい」と述べた。

続いて西井次期社長は、「大変重たい仕事であり、身が引き締まる思いだ。当社が現在、事業展開している国や地域は政治経済のみならず、民族、宗教、世代間の緊張が高まる難問に面しており、社会としては不安定な状況にある。また金融経済と実体経済のギャップの一層の拡大によって、われわれの事業を取り巻く市場の不透明さ、振幅の大きさは増大している。しかし、むしろこのような環境だからこそ、当社しかできないアミノ酸をベースにしたサイエンスで価値創造し、食品会社として確かなGsCを目指す。将来、味の素を世界の偉大な食品メーカーの仲間入りをさせたい」と述べた。(詳細は本紙にて)